生物の起源と歴史
42099 中枢神経系と免疫系の関係
 
田中素 HP ( 36 長崎 企画 ) 02/10/14 AM01 【印刷用へ
> 神経回路の仕組みと免疫の仕組みには何か大きな連関性があると考えています。(41951北村さん)

例えば、副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRH)という物質が、神経系と免疫系を繋ぐ物質の一つとして知られているようです。

視床下部等で分泌されるCRHは、脳内の血流によって下垂体に運ばれ、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を分泌させる働きをもっています。さらに、ACTHは副腎に運ばれ、ストレス抵抗性を増すステロイドホルモンの一種であると同時に強力な免疫抑制剤でもある副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の生成を促進させます。

逆に、CRHの分泌ニューロンは免疫系細胞から分泌される伝達物質(コルチゾールもその一つ)の標的になっていて、交感神経系や血管を通じて、神経系と免疫系の間で相互フィードバックが行われています。

「うつ病」患者に見られる典型的な生理異常の一つに、このコルチゾールの分泌異常(過剰もしくは欠乏)があり、主に中枢神経系でのCRHの分泌制御異常が原因とされています。コルチゾール欠乏型のうつ病患者では、免疫亢進(=免疫の過剰反応)による慢性疲労や筋肉痛が見られ、逆に、免疫疾患である慢性関節リウマチ患者の2割は、ある段階でうつ病を発症するという報告があるそうです。

「心の病」と呼ばれるものが中枢神経系の異常で、「体の異常」の一つに免疫異常があるとしたら、この2つは上のような神経系―免疫系のホルモン伝達を通して相互に関連しているといえます。

外来情報の受容・認識・反応という過程、相互連絡が化学物質で行われているなど、神経系と免疫系はその機能的側面でも共通点が多く、案外近い起源を持っているのかも知れません。
 
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42108 免疫系、神経系の分子の共通点 斎藤幸雄 02/10/14 PM01

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