これからの暮らしはどうなるの?
38422 マスメディアに内在する自己欺瞞の構図
 
岩井裕介 ( 30 山口 再開発プランナー ) 02/08/22 AM00 【印刷用へ
37953メディアの牢獄から脱するために@三文脚本家としてのマスコミ
37954メディアの牢獄から脱するためにA中立を装う価値の裁断者
上記の、北村浩司さんの投稿によって、マスメディアに内在する自己欺瞞の構造が、鮮明に理解できたように思います。


マスメディアによる共認支配の構造は、大きく二つの層から成り立っているのではないかと思う。

ひとつは、おきまりの「価値観念」を流布し続ける構造。キャスターがニュースの最後に付け足す言葉がまさにそれである。
「この国の政治家・官僚は、一体どうなっているのでしょうか・・」
「企業の倫理が問われるところですね・・」
「こころ温まる話題でした・・」等々

これらの、「言い捨て」(37997)の言葉は、実質的な中身はゼロであるにも関わらず、なんとなく規範・教訓めいた言い回しであるために、一見反論しがたく感じられる。そのため人々は、状況の本質を掴むことができず、なんだかなぁ、と思いつつも、思考停止したまま受け流してしまいがちである。

しかし、一部の人々を除いて、普通の大衆は昔から、このような紋切り型の価値観念には、実はほとんど感応していなかったのではないかと思う。むしろ価値観念の流布は、人々に社会統合の地平でモノを考えさせないための支配装置なのではないかと思われる。

もうひとつの共認支配の構造は、既に多くの投稿で指摘されているとおり、人々の即自的な解脱欠乏=野次馬精神に応えるマスメディアの体質(=存在基盤)そのものにある。業界人も視聴者も、実は古臭い価値観念などどうでもよく、下部意識の興味の中心は、おしゃべりネタの発掘・脚色・消費にあり、その代償充足から離れられないがゆえに、マスメディアに振り回されるはめになっているのではないか。

このように考えると、マスメディアは、もともと上部意識と下部意識の断絶という自己欺瞞の構造を内在させているのではないかと思われる。



これからのメディアを考えていく場合、上記の構造を改めて総括しておく必要を感じる。

例えば、インターネットの草創期から登場した「匿名掲示板」は、マスコミ等の流布する価値観念を排した、大衆の口コミ情報のネットワークとして期待された時期もあったが、しかしその末路はと言えば、自我肥大の異常人の醜い下部意識=野次馬根性を増殖させるだけの場に成り下がり、普通の人々は見向きもしなくなってしまった。これでは、社会的なメディアとは到底言えない。

本当に人々が必要とするメディアを実現していくには、やはり、社会統合の地平における統合観念の塗り替え(旧観念の全的否定とそれに代わる構造認識の構築)、そして、そのための認識形成の場づくりからはじめなければならないと思う。

 
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