生物学を切開する
37615 哺乳類の集団本能、群れ行動(草食動物と肉食動物)
 
村田貞雄 ( 55 静岡 企画 ) 02/08/08 PM11 【印刷用へ

植物の問題をそろそろ切り上げて、動物本体に戻ります。

哺乳類の集団本能、集団行動についての議論が盛んですね。

まず、哺乳類の群れ行動には、基本的に3種類ありますね。

草食動物(牛やレイヨーなどの草原の大型草食動物)、集団で狩りをする肉食動物(オオカミやカリオン等のイヌ科の動物、ライオンやチータ、野生ネコ等一部のネコ科)、真猿段階のサル類です。

草食動物の場合は、常に肉食動物による捕食圧力が働きますので、親和本能を危機逃避の本能に相乗させたものが、集団本能として固定化したのでしょう。子供の成長過程で、群れの中で、肉食動物の接近を臭覚、聴覚、視覚とその記憶として学習し、生き延びる能力を高めて行くのだと思います。集団化することで、群れとしての危機回避(被捕食回避)が高まる。狩られる動物としての種間圧力に対する適応としての集団本能、集団化です。

角をもった草食動物では、雄が円陣を作り、円陣の中に雌や子供を囲って、集団で肉食動物に対峙することまでしますね。

親和本能を危機逃避本能に繋いだものですから、哺乳類のもう1つの性本能(性闘争本能)は封鎖されていず、成長し一時的な生殖期になると、性闘争が発現し、雄同士の生殖テリトリー確保の性闘争が発現します。(生殖期が、年1回という短期であるために、集団本能と性闘争本能の交代が可能である。)

次に肉食動物の群れ行動です。

オオカミやハイエナ、或いはネコ科のライオンは、群れて狩りを行いますが、この群れ行動は、親和本能(追随本能)を捕食本能(採餌本能)に相乗させたものでしょう。

捕食学習の最初は、母親による弱った獲物に対する捕食訓練です。次いで、成体に追従して、獲物の行動とそれを捕獲する行動を学んで行くのでしょう。そして、群れで、行動分担して狩りをする事で、捕食能力を高めていった。(当然ながら、草食動物側の防衛能力が高まった事との相互作用もあるでしょう。)

防衛力が高まった草食動物に対する種間圧力とそれへの適応進化だと思います。

その場合に、哺乳類の性闘争本能との関係がどうなるのか。次の項とします。

 
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