アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争
360245 報道されぬ米抗議デモ〜警官消滅と治安悪化で内戦勃発も〜@
 
蔵端敏博 20/09/17 AM00 【印刷用へ
日本での報道は下火になったが、アメリカでの状況は、抗議運動は激化し、警官の死亡と辞職は増え、治安が悪化する悪循環に入っているという。更に、この動きは米大統領が近づくにつれてさらに悪化する可能性が高く、内戦勃発も絵空事ではない。

Money voice リンク
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〇アメリカの抗議運動は収まっていない
大統領選挙のさなか、アメリカ国内の分断を伝えるニュースがあふれている。いまだに抗議運動は全米の主要都市で行われている。西海岸のポートランドやシアトル、また中西部のシカゴや東部のニューヨークなどの大都市などでは、「ブラック・ライブス・マター(BLM)」運動の激しい抗議運動は収まる気配はない。
(中略)

〇うつ病の激増と食べられない5,000万人
詳しく調べると、そのような楽観的な観測が吹き飛んでしまう状況が見えてくる。たしかにアメリカの8月度の失業率は8.4%に改善しているが、実際には仕事があっても食料の確保が困難な人々は確実に増えている。米大手経済紙の「ブルームバーグ」によると、食料の確保ができない人口は今年の年末までに5,000万人を突破すると予測している。これは2019年と比べると45%の増加だ。全米の人口は3億2,000万人程度だから、これは総人口の15.6%にも上る。さらに「ブルームバーグ」の調査では、この数値は今後、悪化する見込みがあるとしている。全米各地の大都市圏には、NPOなどが運営するフードバンクがあり、困窮している人々に週3回程度無料で食料を配給しているが、これまでないはない光景が見られるという。配給を受けるのに6時間程度並ばなければならない混雑、BMWやトヨタ、ベンツなど比較的に高額な車の車列、そしてホワイトカラーのサラリーマンを含め、あらゆる職業の人々が殺到しているのだ。これまでフードバンクにやってくるのは貧困層に限られていたが、新型コロナウイルスのパンデミック以後は、明らかに中間層が増えている。これはかつては見られなかった光景だ。リーマンショックをはるかに上回っている。これは全米各地の大都市圏で見られる光景になっている。それとともに、こうした状況に精神的に対応できない人々も急速に増えている。「デイリーメール」などが掲載した調査によると、うつの症状に苦しむ人々は、過去8カ月で3倍になっているという。

〇警官の死亡と治安悪化の悪循環
こうした深刻な経済的困窮を背景に起こっているのが、止まらない治安悪化の悪循環だ。その循環の起点になっているのが、警官の死亡とそれを背景にした警官の相次ぐ辞職だ。欧米や日本の主要メディアでは、警官に殺害されたアフリカ系アメリカ人と、それが引き金になって激しくなる「BLM」運動だけに注目が集まる傾向にある。たしかに、ビデオに撮られた警官によるアフリカ系アメリカ人の殺害の動画は、警官の過剰な暴力の凄まじさを現しており、激しい怒りが込み上げてくる。2020年に入って、すでに全米各地で123人のアフリカ系アメリカ人が殺害されているのだ。しかし、見過ごしてはならないのは、警官の死亡者数である。2019年に任務中に死亡した警官は147人であったが、2020年はすでに9月の時点で188人が任務中に死亡している。すでにこの時点で、昨年1年間よりも22%も任務中の死亡者数は多い。年末までにもっと死亡者数は増えるだろうから、年間の増加率はずっと高くなるはずだ。この死亡者数には、任務中に新型コロナウイルスに感染して死亡した警官の数も入っている。大規模なクラスターが発生した現場にも行かなければならないので、警官は感染リスクが高い職業だ。しかし、そうした死亡者数を除外しても、やはり今年は殺害された警官の数は多い。

〇警官の辞職が後を絶たない
こうした警官が憎しみの対象になり、死亡者数が増加するなか、全米で警官の大量の辞職が続いている。たとえば9月9日には、ニューヨーク州、ロチェスター市の警察所長以下51人の警官すべてが辞職する意思を表明し、市当局を驚かせた。ロチェスターは、3月に起こったアフリカ系アメリカ人の警官による殺害が8月になって公表され、「BLM」の大規模な抗議運動が起こっている都市だ。また西部のコロラド州では、8月までに少なくとも200人の警察官が辞職している。もちろんこのような警察官の辞職は、「BLM」運動の高まりのなかで起こっている警察署の予算削減も大きく影響している。「BLM」運動の目標のひとつは警察予算の大幅削減であり、この要求を受け入れ実際に予算の削減に踏み切る都市も増えている。ニューヨークやシカゴ、ミネアポリスやシアトルなどがそうした都市だ。予算削減のあおりで警察官が解雇されているのだ。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
 
  List
  この記事は 358099 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_360245
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
360247 報道されぬ米抗議デモ〜警官消滅と治安悪化で内戦勃発も〜A 蔵端敏博 20/09/17 AM01

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp