学者とマスコミはグルで頭脳支配
360098 もう「建築家」なんていらない?@
 
山本紀克 ( 31 大阪 会社員 ) 20/09/12 AM09 【印刷用へ
『あまりにも当たり前のものだと僕ら現代人が捉えている「子ども」という考え方が、中世ヨーロッパには実は存在しておらず、近世になって新たに生み出された「概念」である』ということが多くある。

中世には「子ども」もなかったという。そして、人間が本能的に持っているのではないかと考えがちな「羞恥心」という概念すらが、中世においては希薄であったという。


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ArchiFutureWEB( リンク )

『もう「建築家」なんていらない?』ー@

■「子ども」なんていなかった
子どもをテーマとするコンペの審査委員長をさせていただいた縁で、講評会の中で「子供の誕生」という、学生の頃に読みかじった本を学生たちに紹介した。

あまりにも当たり前のものだと僕ら現代人が捉えている「子ども」という考え方が、中世ヨーロッパには実は存在しておらず、近世になって新たに生み出された「概念」であることを、歴史的資料の丁寧な検証により、著者であるアリエスはこの本の中で解き明かしている。

研究者にはよく知られた本なので、まだ読んでない方でも書名は聞いたことがあるだろう。子どもや教育について考えている多くの専門家たちに直接大きな影響を与えたのみならず、「子ども」のように一見当たり前で存在を疑わない概念も、実は歴史のある時点で人間の心の中に生み出された一つの考え方であることを解き明かしていくというその着眼点もまた、アリエス以降の多くの学者に影響をあたえている。
 

■情報が「子ども」を誕生させ、消失させる
ニール・ポストマンの「子どもはもういない」は、アリエスの影響のもとに世界中で記されてきた膨大な本の中の一冊だ。この中でポストマンは、中世には存在せず、近世になり誕生した「子ども」という概念が、現代では当たり前のものになったばかりでなく、既に「消え始めて」いること、つまり現代社会からは「子ども」が消え始めていることを指摘していて、興味深い。

そればかりか、子どもという概念の誕生から消失するプロセスには、「情報」をコントロールする技術が大きく関係しているという、興味深い指摘がなされている。通常は「子どもの誕生」は、学校制度や政治制度などの視点から語られることが多いのだが、この本の中では、正面を切って子どもという概念と情報とが結びついていること、すなわち限定した情報を皆が持っていた時代には子どもの概念が存在せず、情報量の増加に伴い情報の制限や限定が生まれたことで子どもの概念が生まれ、さらに情報革命により情報の限定が難しくなりつつある現代の中で再び子どもの概念が消えつつあることが指摘されている。
 
■情報を伏せ、「羞恥心」が生まれた
これまた人間が本能的に持っているのではないかと考えがちな「羞恥心」という概念すらが、中世においては希薄であったという。今の社会であれば子どもの前で話すことを躊躇ったり、犯罪になりかねないエロ話を、子どもの概念がなかった中世では、大人も小さな大人たちも交えて楽しんでいたらしい(笑)。なんとおおらかなことだろう。

ポストマンは、「羞恥心」とは、「死や生や性」などといった生活にまつわる当たり前だった話が、大人に限定された秘め事になったために生まれたものであり、子どもの概念がなく、子どもが「小さな大人」として扱われていた中世には、現代人が意味するような羞恥心の概念も存在しなかったと言っている。つまり、人間が知り得る情報や、それを限定することにより、子どもという概念が生まれたのだという、ArchiFuture Webの読者ならば、注目せずにはいられない指摘をしているのだ。
 
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