学者とマスコミはグルで頭脳支配
358941 資本主義・個人主義・社会契約の浸透が少子化の元凶
 
どうなる資本主義 ( 27 東京都 会社員 ) 20/08/02 PM01 【印刷用へ
少子化の根っこにあるのは資本主義・個人主義・社会契約の浸透だと思う
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−−−−−−−−−以下リンクより引用−−−−−−−−−

BCジャパンで、「世界じゅうで出生率が下がっていく」という話題を見かけた。

少子化は、ヨーロッパ諸国から東アジアへ、次いでそのほかのアジアへ、やがてアフリカへと広がっていくとされている。また少子化そのものが問題なのではない。リンク先で問題とされているのは「あまりにも急激な少子化」だ。

IHMEの研究による予測は次の通り。

・5歳未満の人口: 2017年の約6億8100万人から2100年には約4億100万人へと減少
・80歳以上の人口: 2017年の約1億4100万人から2100年には約8億6600万人にまで急増

マリー教授は、「巨大な社会的変化をもたらすだろう。私には8歳の娘がいるので、世界がどうなるのか心配だ」と付け加えた。
とてつもなく高齢化が進む世界で、誰が税金を払うのだろうか? 誰が高齢者のための医療費を払うのだろうか? 誰が高齢者の世話をするのだろうか? これまで通り定年退職できるのだろうか?
(中略)

ではなぜ少子化が進んでいるのか。

「女性が教育を受けるようになったから」は半分未満の解答
少子化の理由についてありがちな回答は、「女性が教育を受けるようになったから」だ。もちろん、女性が教育を受ける程度が上昇し、女性が子どもの数を選択できるようになった国や地域では出生率は下がっている。間違った回答だとも思えない。

しかし私は、これは事実の四分の一程度を言い当てていても、全容を言い当てていないと前々から思っている。

(中略)

それは、教育をとおして女性も男性も経済合理性などを身に付けるからではないだろうか。ここでいう「教育を受ける」とは、数学や理科といった自然科学や国語や英語といった語学をマスターするだけのものではない、と私は思う。現代社会の教育プロセスのなかには、個人を経済的に自立した個人として自覚させ、社会契約をよく守った主体(individual)へと教え導く側面がぬぐいがたく伴っている。

個人として経済的に自立していなければならず、社会契約をよく守らなければならない(=たとえば虐待やネグレクトのようなことは絶対に避けなければならない)と家庭や学校で教え込まれ、その教えをしっかり内面化した人々は、結果として資本主義や個人主義や社会契約のならいに従って子育てをするべきか・しないべきかを決定する。子育ての方法についても資本主義や個人主義や社会契約のならいに従って見積もるし、実践しようともする。


かつて子育ては資本主義や個人主義や社会契約*1のならいに従って行われる以上に、そうした近代的なならいの外側、地域共同体*2の領域で行われるものだった。挙児や子育てには、資本主義や個人主義や社会契約に妥当しない側面がかなりあった。もちろん良いことばかりだったとは言わない──子どもの権利が守られなかったり共同体による抑圧が伴ったりもした。ともあれ、それがかつての世代再生産のならいだった。

しかし、子育てが資本主義や個人主義や社会契約のならいに従って行われるようになると、青年期の男女は子育てできるかできないかを資本主義のアングルから、または個人主義や社会契約のアングルから考えるようになる。少なくとも十分に教育され、十分に判断力のある男女はそのように子育てを見据えるだろうし、事実、そのような考えに基づいて首都圏のたくさんの男女が挙児や子育てを(場合によっては男女交際をも)諦めたり先送りしたりしている。

(中略)

教育が資本主義や個人主義や社会契約のならいに従うよう働きかけることを、当たり前だと思っている人がいるのかもしれない。しかし、たとえば18世紀以前のキリスト教系の教育機関で行われていた教育などは、そうではなかったはずである。

あるいは資本主義や個人主義や社会契約のならいがあまりにも当たり前すぎて、それがイデオロギーであることが見えなくなっている人もいるかもしれない。あるイデオロギーを強固に内面化している人は、そのイデオロギーのとおりに考え行動することがあまりにも当たり前になってしまうので、そこにイデオロギーを見出すことはとても難しい。

一例を挙げると、私からみた日本経済新聞はイデオロギー色の強いメディアとうつるが、資本主義や個人主義や社会契約のならいを徹底的に内面化している人からみれば、日本経済新聞は思想的には無色透明なメディアとみえるだろう。

現代人たるもの、経済的主体として自立していなければならず、その結果としてファイナンスやキャリアアップを合理的に追及しなければならない。そのうえ、個人主義や社会契約のならいに従って生活し、子育てをも実践しなければならないとしたら、子育てをわざわざ始める必然性自体が乏しい。経済的にも倫理的にも健康面でも出産や子育てにはリスクがあり、ベネフィットのリターンは確かではない。資本主義や個人主義や社会契約のならいをよく内面化し、子育てに挑むゆとりが足りないと感じている人なら、以下のフレーズにおおよそ同意するのではないだろうか。

 できるだけ経済的であれ。できるだけ合理的であれ。社会契約を成り立たせる決まりごとには忠実であれ──親も教師もメディアもそのように説き、不経済な選択を愚かとみなし、不合理な選択を間違っているとみなし、社会契約からはみ出した選択を許されないものとみなす社会のなかで私たちは育てられる。そのような決まりごとをありとあらゆる方向から注ぎ込まれた結果、私たちはそのような超自我を内面化し、ほとんどの人はそうした決まりごとに疑問を持つこともないまま暮らしていく。
(中略)

このままいけば(そしてこのままいく公算が高い)、(中略)移民や人口集中がすべての国や地域に必要になり、移民に来ていただくことの難しい国は人口や地域はどんどんやせ細り、高齢化が進み、社会制度が荒廃するにまかせるしかなくなってしまうだろう。

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