生命原理・自然の摂理
35521 『遺伝しない形質』を獲得形質と定義した1
 
本田真吾 HP ( 45 香川 建築家 ) 02/07/06 PM11 【印刷用へ
斉藤さん吉国さん、こんにちは。システムが遺伝する捉え方に賛同します。獲得形質の遺伝論争は、いろいろな意味で根の深い問題だと思いますので、議論に値するテーマだと思います。様々な角度から認識を鮮明にしていきたいですね。そこで、現在よく論争となる『獲得形質の遺伝』という言葉の意味あいについて考えてみます。

生物は外圧適応態という進化上の事実(現在の認識を総動員して正しいと思われる仮説)を、素人が専門家に説明しようとしたとき、獲得性質は遺伝するか?しないか?という論争に巻き込まれることがよくあります。この不毛な議論を何度か体験したとき、相手の主張内容に納得できるわけでもなく、かといってこちらの主張が理解されるでもなく、なんとも後味の悪いものになりました。

あらためて、このすれ違いの原因を考えてみると、今主流の分子生物学によれば『遺伝しない形質を獲得形質と呼ぶ』という暗黙の了解があるからだと思うようになりました。これは当時ラマルクが主張した内容を、その後の分子生物学上の部分的発見で都合のいいように解釈したものではないかという疑いさえ感じます。『獲得形質』という言葉の裏に『遺伝しない形質』という意味を付与することを通して。

歴史を追うと、ラマルクが生きていた時代にモノとしてのDNAや遺伝子は発見されておらず、現象事実からそれらを統合する論理を創造しました。至極真っ当な思考法であると思います。これは現在の科学においても状況はかわらないと思います。むしろ、対象世界の認識とは常にこのような関係にあり、この差を永遠に追い求めていく営みこそ人類の生き方である、と考えるほうが自然だと思います。

その論理は『前進的進化説』といわれます。生命は今も常に発生しており、単純なものから複雑なものへ変化するという内容のものです。だから、古くから存在する生物と、新しい生物とはその複雑さが異なる。大昔に発生した生物は高等生物になり、最近発生した生物はバクテリアのままであるというふうに。そして、このことを基軸に生物の多様性を説明しようとしただけです。

とことが、パスツールより生命は自然発生しないという反証事実がだされ、この説は間違いと認定されたわけです。生命の歴史というものが余りにも壮大なものであるため、破綻するポイントが出てきただけだと考えています。ラマルクもこれに反論したわけではありません。


 
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