日本を守るのに、右も左もない
354952 コロナ騒動の裏で狙われる日本のゼンリン
 
匿名希望 20/03/25 PM00 【印刷用へ
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新聞やテレビなど各メディアは連日、厚生労働省内の新型コロナウイルス対策推進本部がその前日夜に発表した新たな感染者の(1)年代、(2)性別、(3)居住都道府県、(4)外国渡航歴の有無(あればその行動歴)、(5)症状・経過に関する詳細な情報、あるいは政府のコロナウイルス感染症対策本部(本部長・安倍晋三首相)が決定した方針(例えば大規模なイベントの2週間自粛、小中高の一斉休校の要請)についての是非を巡り、大々的に報道している。

こうした中で、筆者の目に留まった「首相動静」に記載された重要な会議について、大手メディアは関心を示さなかった。

それは、2月14日午後4時37分から同5時15分まで首相官邸で開かれた国家安全保障会議(NSC)のことである。国家安全保障会議は安倍首相を議長に茂木敏充外相、河野太郎防衛相、菅義偉官房長官の4大臣会合と、麻生太郎副総理・財務相、高市早苗総務相、梶山弘志経済産業相、赤羽一嘉国土交通相、武田良太国家公安委員長を加えた9大臣会合で構成されている。

その日のNSC出席者は、安倍首相を含む4大臣と、麻生、高市、梶山氏に加えて萩生田光一文部科学相と竹本直一科学技術相が同席した。構成メンバーが変則となったのだ。

だが、同会議の前後に新型コロナウイルス感染症対策本部が開催されたことから、内閣記者会加盟各社の記者たちはその首相日程を勘案して、この会議も新型肺炎感染問題が議題であったと推測したに違いない。

「機微技術管理に関する統合的アプローチ」

しかし、議題は異なるものだった。首相最側近の北村滋国家安全保障局(NSS)局長が陪席したのは当然であるが、同氏が出席者にブリーフした内容は「機微技術管理に関する統合的アプローチ」と題した、我が国が執るべき対応策であった。

先ず、その背景を説明する必要がある。「軍民融合」の方針を国家戦略の主要アジェンダに位置付ける中国を念頭にトランプ米政権は2018年8月、(1)最先端技術のR&D推進のため過去9年間で最大規模の国防予算、(2)エマージング・基盤技術の管理強化のための輸出管理強化、(3)ファーウェイやZTE(中興通訊)の通信関連製品の調達・使用制限のための政府調達の制限、(4)防衛産業上重要な研究所・大学向け支援強化のためサイバーセキュリティ強化――を盛り込んだ2019年度国防授権法を成立させた。

米中デジタル覇権争いに対する米国の新戦略の一環である。中国からの投資の監視強化、大学院・博士研究員に対するビザ発給の厳格化、特定の機器や技術に関する輸出管理に係わる日本を含む友好国との協力推進についての詳細な規定までが盛り込まれているのだ。

国防総省総合評価局(ONA)のジェームズ・ベイカー局長を中心に財務省情報分析局、商務省産業安全保障局、エネルギー省エネルギー情報局、そして司法省に新設された中国情報局(通称「チャイナ・インテリジェンス」)などと作成したエマージング技術14分野の規制強化策は看過すべきではない。

デジタル地図大手のゼンリンにまで

そのなかに量子情報・量子センシング技術、先進セキュリティ技術、AI(人工知能)、バイオテクノロジーなど共に測位技術がリストアップされている。トランプ政権は現在、中国民間企業が北海道や沖縄の水源・資源が期待される土地取得と、GPS活用によってその周辺の地図作成に着手しているだけでなく、我が国のデジタル地図大手のゼンリンに食指を伸ばしていることを把握している。

こうした経済安全保障上の喫緊の課題について、北村NSS局長は言及したとされる。「される」としか書けないのは、当事者が決して認めることがないからだ。

では、なぜこのタイミングで機微技術管理問題がNSCの議題となったのか、である。中国の習近平国家主席の国賓来日が4月6日の週に実現することを前提に、東京五輪・パラリンピック後の今秋にも対中輸出管理強化措置を通告する意向があったからだ。

3月5日、習主席の来日延期が正式に発表された。恐らく、国賓を迎える天皇陛下の今秋の日程を考慮すると、同主席来日は早くても11月中旬以降であり、対中輸出管理強化措置の通告は多少の間を置く必要があるので来年になるのではないか。それまでは見て見ぬ振りをしなければならないということだ。
 
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