環境破壊
353014 地球全体に広がる「永久に分解されない」フッ素化合物がアメリカで法規制されることに。しかし、これを環境から完全に除外するテクノロジーは未だに存在しない
 
匿名希望 20/01/21 PM05 【印刷用へ
「indeep」リンクさんより抜粋・引用です。

◆地球環境全体に拡大している「毒」は永久に分解されない

フッ素とその化合物については、過去にも何度か取り上げたことがあります。

今では、このフッ素化合物は、さまざまな家庭用のインテリアから台所用品から歯磨き粉まで広く使われているものなので、アメリカなどでは水道の飲料水にも添加されていることについてなどは知っていましたが、数日前の米 WIRED の記事を見まして、

「こんなに大変なことになっているのか…」

というような事態を初めて知りました。
これは、とりあえずその記事をお読みいただいたほうがいいと思いますので、まずはご紹介します。記事の中では「 PFAS 」という単語が使われていますが、これは、フッ素化合物の総称です。現時点で 4700種類もの化学的に作られたフッ素化合物が存在するのだそうです。

ここからです。

◆科学者たちは有毒な「永遠に消えない」化学物質に立ち向かっている

PFASとして知られるフッ素化合物はほとんど分解されない。しかし、科学者たちはこの超強力なフッ素結合を分解しようと研究を続けている。
かつてアメリカの創意工夫の象徴であった PFAS は当初、汚れに耐え、水をはじき、恐ろしい油性の火を消し、肉や卵がフライパンにくっつかないようにする、便利で不思議な化学物質と考えられていた。

しかし今日、私たちはこのようなフッ素化合物を「死なないゾンビ的な化学物質」として認識するようになっている。化学者たちは、炭素を化学鎖のフッ素に結合することにより、これまでに発見された同様の結合の中で最も強力な結合の 1つを作り出し、このようなフッ素化合物を数多く作成した。現在までに作られたフッ素化合物の種類は 4700に及ぶ。

◆アメリカ人の約 95パーセントの血液中に PFAS が見つかっている

このフッ素化合物が、地球全体の環境に広がっていることがわかっており、今では、ホッキョクギツネやホッキョクグマの血中からさえ、このフッ素化合物が発見されているのだ。

公衆衛生研究では、アメリカ人の約 95パーセントの血液中に PFAS が見つかっている。フッ素化合物の低レベルの曝露による健康への影響はそれほど明確にはなっていないが、この化学物質は、肝臓、甲状腺、免疫効果の低下、ガン、赤ちゃんの低体重での出生と関連していることがわかっている。

飲料水と環境から PFAS を除去するには、数十億ドル(数千億円)の費用がかかるが、費用以上に現在以上のテクノロジーが必要となる。アメリカ国防総省が、自らの基地から PFAS を浄化するために 20億ドル(2000億円)以上を費やす用意をしているにもかかわらず、その方法は難しいようだ。

2020年1月17日、米国下院は PFAS 行動法を可決した。これにより、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)は 2つの PFAS ( PFOA と PFOS )の飲料水への添加の制限を設定し、同時に、 PFAS 化学物質を有害物質として指定する必要がある。ただ、その先への道のりは不確実だ。仮に、上院が法案を可決したとしても、トランプ政権はその規定を「問題があり不合理」と呼び、拒否権をちらつかせている。

しかし、楽観的な事実もある。

いくつかの新しいテクノロジーは、これらの超強力な炭素フッ素結合の破壊(結合の分解)に有望であることが示され始めている。つまり、「永久」の化学物質として知られるこのフッ素化合物は、少なくとも、一部の地下水からは除去できる。

◆最も有望なアプローチは、落雷のように見える電気反応を伴う。

フッ素で汚染された水はプラズマ反応器を通過し、そこでアルゴンガスが PFAS 化合物を表面に押し出す。表面の上下の電極は、 PFAS と相互作用して炭素 - フッ素結合を切断するプラズマを生成する。プラズマとは、正イオンと自由電子で構成される反応性の高いガスだ。

現在、化学者たちは、化合物をある段階から別の段階に移行するだけでなく、完全に破壊することを目指している。米ニューヨーク・クラークソン大学の環境エンジニアであるミシェル・クリミ氏は、現在、超音波を使用して水中に空洞(基本的には穴)を作成しすることによる破壊テクノロジーを作成している。

それらが崩壊すると、PFAS チェーンをばらばらにする物理的および化学的反応を引き起こす。他の研究者たちも、電気化学的手法に取り組んでおり、PFAS を代謝する可能性のある土壌細菌にも取り組んでいる。PFAS を完全に分解できるテクノロジーが生まれれば、それは環境上の偉業といえるだろう。

フッ素化合物を除去して環境を修復する典型的な手法には、水をろ過することが含まれる。これにより、PFAS 残留物が安全にそして永久に除去される。しかし、水をろ過する方法では、水からはフッ素化合物が除去されても、土壌からはフッ素化合物を除去できない。

◆PFAS 化合物はどこにでも存在する

クリミ氏は、「今や PFAS 化合物は、環境のどこにでもあります」と言う。「水滴、砂粒、大気のすべてにこの化合物は含まれていますが、その地球環境すべてから、フッ素化合物の分子をすべて除去できるかというと、それは現実的な響きには聞こえないことも事実です」

このフッ素化合物は、まさにどこにでもあり、たとえば、カーペットや室内装飾品に耐汚染性を追加するためにこの化合物が長い間使用されてきたこともあり、子どもの寝室の床の塵やほこりにも PFAS は確実に含まれている。

インテリア小売りチェーンのザ・ホーム・デポは、2019年9月に、PFAS を含むカーペットとラグを段階的に廃止すると発表した。アメリカのいくつかの州では、消防用 PFAS フォームの使用を実際の緊急事態に制限する法律を可決し、訓練演習での使用を禁止した。

一方で、航空機からペースメーカーまであらゆるものに耐久性のあるとされる、このフッ素化合物は、今では 4700を超えるさまざまな PFAS 化学物質が作成され、さらに多くが開発中であるのが現実だ。

現代社会では、家庭、オフィス、そして場合によっては食品からのフッ素化合物への曝露はいたる所で見られる。それは低容量の曝露ではあるとはいえ、この化学物質が「永遠」である限り、私たち全員にとって問題のままだ。
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_353014
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
353017 人体動植物を含め、4700種類もの化学的に作られたフッ素化合物があらゆる環境に存在!しかもすでに環境中にあるフッ素化合物を完全に除去するのは不可能に近い 匿名希望 20/01/21 PM06

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp