次代の活力源は?
352585 多くの人が関わるプロジェクトでは、「ビジョンの共有」と「数字の裏付け」の両方が必要であり、「数字の裏付け」には「計」が欠かせない。
 
是安知和 ( 64 東京都 会社員 ) 20/01/06 PM00 【印刷用へ
先日、職場の忘年会でちょっとした「企画」があった。宴席が始まる前に来年の抱負を表す「漢字一文字」を紙に書いて箱に入れる。歓談の最中に誰かが任意に一枚を引き、当たった本人が皆の前で「その心」を発表するというものだ。

参加者10人が記した「来年の一文字」は 旬、進、一、輝、魁、瞰、計、竣、生、命だった。各人の発表を聞き、私は次のように受け止めた。

旬(今を知る、タイムリーに動く)
進(常に前に出る、先頭をあるく)
一(一つに集中する、一番になる)
輝(集団の輝き、個としての輝き)
魁(人より先んじて考え行動する)
瞰(大局を見る、高い見地に立つ)
計(目標と実績の定量評価と共有)
竣(完成させ、世の中に解き放つ)
生(生命原理に立ち返り行動する)
命(命賭けで物事に命を吹き込む)

私が選んだ来年の漢字は 計(はかる)だ。「時間・数量を数える」という意味である。

仕事の成果をもたらす「たった一つの重要なこと」は何だろう?と自問したときに、自然に頭に浮かんだ言葉が「計(はかる)」だ。多くの人が関わるプロジェクトでは、「ビジョンの共有」と「数字の裏付け」の両方が必要であり、「数字の裏付け」には「計」が欠かせない。

納期、工程、工数、人工数の計量。材料の量とコストの積算。そして実際にかかった数字の検証と軌道修正。これらを正確に把握しつつ皆に開示しようとする姿勢が、プロジェクトに関わる人の士気を高めることになる。

私自身を振り返ってみて「計量」を日々の仕事で実行できてるかと言うと、なかなか実行できていないことが多い。そこで反省の意味を込めて「来年の一文字」に選んだ。


ところで、計(はかる)の同訓異字として、次のものがある。

【測る】長短・高低・大小を知る
【量る】重さ・容積を知る
【図る】工夫する、計画をくわだてる
【諮る】多くの人の意見を聞き、相談する

改めて眺めてみると、いずれも「仕事の心得」として重要な意味を含んでいることに気が付く。【測る】と【量る】はものづくりの現場では品質管理に直結する。それだけではなく、見通しを立てたり、意義の軽重判断にも使える葉だ。

【図る】の「工夫する、計画をくわだてる」という所作も、プロジェクトの実現には不可欠のものだ。

そして異質なのが、最後の【諮る】だ。委員会に諮る、会議に諮る、などの用例からも分かるように、多くの人の意見を聞き、相談するという意味を持っている。これが仕事で一番重要なことかもしれない。


【計】を常に念頭に置き、同訓異字の【測】【量】【図】【諮】の意味を忘れずに仕事に取り組んでいきたい。
 
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