密室家庭は人間をダメにする
351797 家庭や小集団で虐待やイジメが発生するのは、親和充足が欠落した先にある「ゆがんだ闘争充足」に意識が向かうからだ。
 
是安知和 ( 64 東京都 会社員 ) 19/12/10 PM06 【印刷用へ
現代社会の混沌の原因は生産と生殖の分断にある。婚姻・子育ての在り方を見直してこの分断を再統合することが人類の重要な緊急課題だ。

私たちの生活を支えるのは企業と家庭であり、これらが正常に機能した基盤の上に、経済と政治がある。企業にとっても家庭にとっても、活力を持って維持・向上していくために欠かせないのは「集団をどうする?」という問題意識だ。

では、社会集団の2大課題が「闘争と生殖」であるとはどう意味だろうか?

企業を例にとれば、競争に打ち勝って市場で優位に立ち、受注を確保して社員と社会に利益を還元し続けるための「生き残り戦略」が必須となる。これが闘争である。また社員を採用・育成して戦力化し、世代交代していくことが「生殖」に相当する。家庭は、現代では社会に出る前の人材を文字通り「産み育てる」場所である。昔の農村社会では、家庭がそのまま生産(闘争)の場であった。

企業の闘争力を本当に活力のあるものにするにはどうするか。序列圧力や規範圧力では社員は動かないし、顧客からの信頼を得ることも難しい。「親和充足をベースにした闘争充足」を活力源にすることが、生きのこり競争に勝ち続ける唯一の道だ。

現代の家庭においては生産が欠落している。また生殖から派生する授乳におけるスキンシップは、人間がこの世に生を受けた早い段階で必要とする親和充足であるが、それが欠落する家庭では様々な問題が噴出する。家庭や小集団で虐待やイジメが発生するのも、親和充足の不足と生産過程の欠落が原因と考えることができる。

教育の観点からも、闘争過程と生殖過程が一体となった場が存在することが重要だ。企業における社員育成、家庭における子育ての両方に当てはまる。一体化を実現するには、進化の過程で捨ててしまった「母系集団」を現代に甦らせる試みが必要となるだろう。
 
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