もはや学校は終っている
351738 失敗も含めて生徒を否定しない学校
 
匿名希望 ( 25 神奈川 会社員 ) 19/12/08 PM08 【印刷用へ
テストの生成期だけでなく、校則に対して従うだけでの生徒だけでなくその子たちそれぞれの個性を生かし、失敗も含めて評価する学校。本当の教育の場として求められているのはこのような学校ではないだろうか。


-------------------------------以下引用-------------------------------


インドネシアのバリ島に「グリーンスクール」という学校がある。竹でできた美しい校舎はジャングルの中にあり、“環境に配慮し、持続可能な世界のリーダーを育てる”というビジョンを掲げる。日本の教育では「つまずいた」と語る2人の男女が、なぜこの学校で道を切り開くことができたのか。前後編にわたり、日本人初の卒業生を紹介したい。

 三反田祥哉さん(19)は、現在、慶應義塾大学環境情報学部の2年生。中学卒業まで兵庫県で生まれ育った。母親の明子さんは、彼の子育てに苦労したという。「2歳ごろから全く目が離せない子でした。興味があるほうに突然走り出す。つないだ手を振りほどいて走る祥哉を必死で追いかけたものです。夢中になると周りの声が聞こえず、何度言ってもご飯を食べない、お風呂にもなかなか入らない。理由もわからず叱ってばかり。全く生活はまわらず本当に大変でした」。
学校では、消しゴムのカスをゴミ箱に捨てる、1列に並ぶなど、ごく簡単な「みんなと同じ」ルールが守れない。両親は規律正しく生活できるようにと願い、ボーイスカウトや空手道場、塾などにも通わせたが、どこも指導者が「手に負えない」と音を上げた。
 夏休みの自由研究などは熱心に取り組むが、同じ漢字を繰り返し書く宿題は「なんでこんなわかりきったことやらなアカンの?」と絶対にやろうとしない。それでも学校の成績はいいほうだった。
 そうして、中学2年生の終わりから1年2か月間を児童自立支援施設で過ごすこととなる。「不良行為をするおそれがある児童などに必要な指導を行い、自立を支援する児童福祉施設」である。両親は「そこでようやく心身ともに生活を立て直すことができ、感謝している」と言うが、祥哉さんはこう語る。
「なんでも強制的に行動させられ、常に寮長の顔色をうかがって耐えるだけの毎日。胸ぐらをつかまれたこともあるし脱走もした。心を入れ替えるどころか、僕にとっては何も意味がなかったと思う」

■子どもが好きな授業を作れる学校
 その後、祥哉さんの人生を大きく変えたのは高校の選択だった。
「地元の友達とつるまないようにと、全寮制の学校を両親が探してきました。それが国内の地方の3校とインドネシアのグリーンスクールで、その中から僕がグリーンスクールを選んだのはピアスも茶髪もOKだから。それ以外はよくわからなかった(笑)」
「グリーンスクールでは絶対に生徒を否定しない。あるときタバコを吸ったのがバレたけど、誰も怒らない。先生も寮長も、“タバコを吸うと健康にこんな害があることを知ってるかい? やめたくなったら協力するからいつでも相談して”って言うんです」
 授業は選択制で、中学から高校まで好きなテーマで自分に合う理解度で選ぶ。受けたいものがなければ授業を作ることも、先生になって授業を行うこともできる。DJやチョコレート作りなど面白いテーマがたくさんあった。
 もともと、好きなことは集中し突き詰める祥哉さん。授業に積極的に参加するようになり、3年生になるとドイツのボンで開催された国連の気候変動会議(COP)に学校の代表として参加することに。旅費もクラウドファンディングで40万円を集めた。さらに、卒業発表に向け、農業プロジェクトを立ち上げて熱心に取り組んだ。
それまでの学校では「結果」だけが求められ評価されたが、ここでは「失敗」も含めて学びにつなげることができる。プロジェクトの失敗をきっかけに、自分の人生の失敗を振り返るうち、祥哉さんは教育についての理解を深めていった。そして、アメリカの心理学者ハワード・ガードナーの『MI理論』に行き着き、プレゼンの最後に取り入れた。
 プレゼンは大成功。ADHDのことも含め、これまでの人生を初めて包み隠さず人前で発表し、教員、生徒、保護者から力強いスタンディングオベーションを受けた。
「学校は与えられたことをやるだけの場所じゃない。自由な学び方もできるとグリーンスクールで初めて知った。それまで自分の可能性をつぶしていたことがもったいないと思った。だから、自分に合う教育を見つけて自分で選べる社会を作りたい」
 

■日本の教育の限界!「個性」を伸ばす時代へ
 数年前から、子どもたちの発達障害を心配する保護者や教員が増えています。発達障害は「自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害」だけでなく、チック障害、吃音なども含まれ、「生まれつき脳の一部の機能に障害がある」と定義されていますが、その表れ方は個人差がとても大きいのが特徴です。
 医学は身体の機能不全の原因を突き止めなければなりませんからある程度の細かな分類も必要ですが、教育にはそれとは異なる原理が必要です。
 教育でいちばん大事なことは、人を適性で分類することではなくて、その子の内部にある個性的な「生きよう」とするエネルギーを見つけ活性化させそのサポートをしていくことです。
 学校教育は、そもそも産業革命以降、人の指示に従って効率よく動く工業労働者や兵士を育てるために活用された面が大きい。日本でも少しずつ見直されてはいますが、根本的な教育スタイルは簡単には変わらず、子どもたちは、基本的に大人=教師の論理に合わせることを要求されてきました。
 社会の価値観は大きく変わっています。今までは均一なものを効率よく作ることが企業の使命でしたが、今は「違い」や「多様」にむしろ価値がある時代です。子どもが主体性や個性を発揮できる教育が必要とされているのです。
 学校に子どもを合わせる時代は終わり、教育が子どもに合わせる時代が始まっています。持続可能な社会の担い手となってもらう子どもたちに、その子の個性を考慮してどんな教育が可能か考え、サポートする。そうした先駆的な学校は世界でも日本でも作られ始めています。そのうちのひとつがグリーンスクールなのだと思います。
 
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