密室家庭は人間をダメにする
351715 幼稚園児が刃物を振り回す時代
 
匿名希望 19/12/07 PM11 【印刷用へ
つづき

>アメリカの最先端の地域では幼稚園までで将来が見えるという説もあり、技術革新の中心であるシリコンバレーでさえ、押し寄せる大変化の時代を子どもが生き抜くために、どのような教育を授けるべきなのか、親や大人たちが集まって激論を交わしています。世界レベルで見たときには、幼児教育や英才教育はそれほど熾烈な戦いに向かっています。一方日本では、昔は、寺子屋のように勉強だけではなくて礼儀や作法、掃除なども躾けるなど、伝統的に躾教育が幼児教育において大きな役割を果たしていました。これが日本の法律だけでなく倫理や道徳などの共通ルールを守ることにつながったと私は思っています。それは非常に貴重な文化でした。しかし現代においては、子どもや家庭の自主性が重んじられ、例えば幼稚園のような場でもそういった躾の機会が奪われています。

>アメリカでは幼児教育のストレスに負けて勝ち残れない子どもには、勉強の代わりにスポーツや芸術など別のチャンスを与えるそうです。それで子どもを引き上げようというカルチャーがあります。一方日本では、英才教育となればつねに勝ち抜き戦で、ずっと勝ち続けなければいけない。日本では英才教育となるとそればかりの情報、そのための対策、環境など、恐ろしく不健全に特化してしまっています。その一方で、集団の場でじっとしていられない子どものことも、個性のひとつとして許容しなければいけないという風潮があります。共通のルールを守ることができるという躾をしておかないと、大人になってから社会生活ができなくなる。

>日本は親子が共依存の関係になっているケースも多く、子どもの自立が根付いていない国であるからこそ、欧米のようなスタイルで子ども部屋を持たせるのは良くないんです。ひきこもりができやすくなってしまうんですよね。

>「一人暮らししたい。マンションに住みたい」と言われて、別にマンションを買ってやって住まわせているような親が、けっこうな数います。マンションにはコンシェルジュがいて、本人がスマホで指示して必要なものを買わせたりしているわけです。これを「自立」と見る向きもありますが、精神疾患に罹患している場合、適切な治療を受けなければ良くなることはありません。やがてマンション内で迷惑行為をするようになり、その段になって親が相談に来ます。親は「本人のために良かれと思って」と言いますが、子どもを隔離して、問題に蓋をしているようなものです。

>今や幼稚園児が刃物を振り回したり、親に向かって「殺すぞ」と言ったり、お医者さんごっこをはるかに超えた性行為を行っているという時代です。園児が母親に「死ね」と言って刃物を向けたり、「何々ちゃんと、何々君はセックスをした」などと言いふらすような事態になっている幼稚園が存在するのです。このままでは園児が事件を起こすかもしれないと分かる事案があっても、幼稚園の先生も、どう対応していいか分からない。児童相談所もそういう子どもの保護のしかたが分からない。今はもう幼稚園では、園児に殺されてしまうのでウサギとかの小動物は飼えなくなったそうです。低年齢化した危機的状況、これが私の中では最前線ですね。

>そういう子どものいる家庭では、親が刃物を振り回して子どもの前で夫婦げんかしているとか、性交渉を見せているんですね。これはある種の虐待です。しかし、幼稚園側がそういった子どもの親に対してアプローチしても、親自身何が問題なのかを理解できないと言っていました。モラルが崩壊している。親自身に躾がされていないのです。

>そもそも「親がおかしい」と言うこと自体、幼児教育の現場ではタブーになってしまっているわけです。「その親自身も生育歴に問題があり、治療やカウンセリングが必要と思われるケースもあって、我々教育者の立場からは、安易に親がおかしいと言うことはできない」という。事態はそこまで進んでしまっています。

>家族との関係性では、子どもの病状が非常に見えにくくなりました。本人がスマホを持ち、親とはメールや通信アプリでやり取りして、欲しいものは親にお金を要求して通販で買う。それでひきこもり生活が成り立ってしまう。ひとつ屋根の下に暮らす親ですら、子どもが精神疾患かどうか、病状はどうかを判断するための材料を持っていないのです。家の中では、子どもが何年も風呂に入っておらず、部屋で排泄をしたり、毎日のように親を締め上げて暴力を振るったりしている。外と内の落差に、唖然とすることがあります。

>発症のきっかけが何であるにせよ、親子関係や養育環境の与える影響はとても大きいというのが実感です。親が子どもに及ぼす影響について言及すると「精神疾患と家庭環境は関係ない。親の責任にするな」という意見が非常に根強く、批判を受けることが多いですが、最近の脳の研究では、幼少期の不適切な養育が大人になってからの不良行為や精神疾患、薬物、アルコール依存につながることが明らかになってきています。例えば「子どもの脳を傷付ける親たち」という本で友田明美先生もお書きになっていますが、こうした科学的根拠の基に出されている本に関しても、受け入れたがらない親がかなりいます。

つづく
 
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