マスコミに支配される社会
351685 人々が生涯でテレビ視聴に費やす時間が7万8000時間以上であることが調査により判明。そして思う「テレビの最大の罪悪とは何か」
 
匿名希望 19/12/06 PM10 【印刷用へ
追求力の時代。少数ではあるのだろうが、私はスマホ等は持ち歩かない。もはや10年以上テレビさえ見ていない。けれども実生活上は意外に何も困らない。どちらかといえば、考える時間が格段に増えた言えるのが個人的感想だ。しかし、いまやスマホを含めると有限である一生という時間の中で、我々はどれだけの追求時間や思考時間をテレビに奪われてきたのだろう。

◆テレビとスマートフォンで人生のほとんどの時間が終わる現代
「indeep」さんより転載 リンク

最近、アメリカのブログ「エンド・オブ・ジ・アメリカンドリーム」において、「一般的な人々は、一生の間に 7万8000時間以上のテレビプログラムを視聴している」というタイトルの記事が掲載されていました。

これは、英国での調査に基づいたもので、2000人の英国人を対象とした調査によって、「生涯でのテレビ視聴時間は平均 7万8705時間」であることがわかったというものです。

◆イギリス人のテレビ視聴時間は1日3時間半
これは、1年に換算すると 1248時間に相当し、1日に換算すると、約 3時間半ということになります。このような膨大なテレビ視聴時間の中で、生涯において自宅のテレビで、平均して「 3639本の映画」と「 3万1507本のテレビ番組」を見ているのだそう。

◆アメリカ人は一日5時間
これがアメリカになると、さらにテレビ視聴時間は多くなり、アメリカの成人のテレビ視聴時間の平均は 1日 5時間4分となるのだそうで、つまり、アメリカの多くの人たちは、毎日 5時間以上、テレビを見ている。

◆日本人は1日2時間半
日本はアメリカほどではないにしても、総務省の「主なメディアの利用時間と行為者率」という 2017年の資料によれば、全世代では、平日のテレビ視聴時間の平均は 1日 2時間39分。

休日のテレビ視聴時間の平均は 1日 3時間34分となっていて、日本でも平均すれば、「生涯で 7万時間以上、テレビを見て人生が終わる」というようなことになっているようです。総務省の資料には、世代別のテレビ視聴率が出ているのですけれど、年代が上がるほど視聴率が増加していて、

◆高齢者はTV漬けで凶暴化
60代の人たちの平日のテレビ視聴時間の平均は 1日 4時間12分。60代の人たちの休日のテレビ視聴時間の平均は 1日 5時間20分となっていまして、日本の高齢者世代は、アメリカの成人の平均のテレビ視聴時間をも越えているというテレビ漬け状態であることがわかります。それと関係しているとは言いませんが、日本では以下の 2014年の報道のような状態が拡大している。

●10年間で48倍!急増する「高齢者の暴力事件」 IRORIO 2014.10.01
65歳以上の高齢者犯罪の検挙数は、ここ10年で、傷害は9倍、暴行はなんと48倍にも増加しているという。

他の世代と比べて極めて高い増加率で、平成11年までは横ばいだったものの、その後一気に急増。しかし、その原因は不明で、警察庁も調査に乗り出しているのだとか。

また、検挙される高齢者の3分の2が初犯で、これまで犯罪に縁がなかった人が高齢になって事件を起こすことが多いそうだ。特に、暴力事件が起きやすいのが病院で、私大病院の医療従事者で過去1年間に暴言・暴力などを受けた経験のある人は、44.3%。

暴言を吐いた人の年齢は、50代がトップで24%、次いで60代が21%。暴力をふるった人の年齢は、70代(24%)がトップで、次いで60代(22%)、50代、80代と、高齢者が上位を占める結果に。

◆テレビの最大の罪は「憎しみ」を世の中に拡大させていること
私は、今のテレビやマスメディアの報道などで「最も良くない」と感じることのひとつに、「人々の憎しみの感情の増大をを助長していること」があります。

たとえば、犯罪をおかした人、それも大したこともない犯罪でも、マスメディアはそういう人たちを徹底的に貶め、叩きのめして、立ち直れないようにする。テレビ視聴者はそれを見て「悪人に対しては、憎しみを持つことこそが正しい感情なのだ」と認識していく。

何年も前、ワイドショーのようなものを偶然見たときに、そのいじめの構図があまりにもおぞましく、それ以来ワイドショーというようなもの(芸能などを扱う番組)は絶対に見ないことにしています。醜い心がスタジオに集合している。

◆メディアは、「悪いことをした人を憎むのは当たり前」
としていますが、犯罪の当事者でもない関係ない人たちにまで「憎しみという感情を持たせる」ことについては、テレビは大きな悪影響を人に与えていると考えます。

これは少し話が逸れますけれど、ルドルフ・シュタイナーは、精神的な修行をしようとしている人にとって「持つことが良くない感情や態度」というものを、『いかにして高次の世界を認識するか』という著作で述べていますが、「最も良くない感情は《憎しみ》」だとしています。

憎しみを持つこと自体が、人間を堕落させてしまう。憎しみを持てば持つほど、その人間はどんどん低次の世界へと引きずり込まれていく。なお、シュタイナーが述べる他の「良くない感情」は以下の通りです。

◆シュタイナーが言う「良くない感情や態度」
・憎しみ・怒り・不機嫌・臆病な心・迷信を信じること・偏見心・虚栄心・名誉欲・好奇心・人間を地位や性別や血縁関係などから差別する態度

◆日本人の思考停止と扇動される負の感情
今のテレビは、このような感情や態度を持つことを全体的に「推し進めている」感じがします。「日本国民みんなにこのような感情を持ってもらいたい」と。

本質的な日本人は、「関係のない人に対して、憎しみの感情など持ちたくない」のに、扇動によって「むりやり誰にでもかれにでも、憎しみの感情をもたらされている」とすれば、それで精神や感情が安定するわけはないです。

先日、メルマガで「世界中に狂気が蔓延している理由」というようなことを書いたことがありますけれど、日本においては、狂気の蔓延の原因のひとつが、この「テレビ」だと思います。

テレビは完全に「受動型の端末」ですし、スマートフォンは受動型ではないにしても、その主要な用途は「コミュニケーションツール」であり、このどちらにも当てはまることが、「自分ひとりで考える時がない」ものだということです。
 
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