社員の活力を引き上げるには?
351630 誰でも歓迎!の社員食堂を作った設計事務所
 
北口真穂 ( 25 大阪府 会社員 ) 19/12/05 AM09 【印刷用へ
共に食事をすることで、チームワークは強くなる。

誰でも歓迎!の社員食堂を作った設計事務所の話。

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広島と東京を拠点にもつ設計事務所「SUPPOSE DESIGN OFFICE(サポーズデザインオフィス)」を主宰し、2つの街を行き来する建築家の谷尻誠さんと吉田愛さん。

日本各地のユニークな住宅をはじめ、倉庫をリノベーションした複合施設「ONOMICHI U2」、泊まれる本屋として人気を集める「BOOK AND BED TOKYO」といった商業施設など、これまでROOMIEでも紹介してきた。彼らがつくった建築を、さまざまなところで目にしたことがある人も多いのでは?

「社食堂」は階段を降りて半地下にある

この春、東京事務所を代々木上原に移したことをきっかけに、谷尻さんと吉田さんは新たな試みを始めた。その名も「社食堂」。事務所内に飲食店やショップを併設し、スタッフの食堂でありながら、一般の人々にも広く開かれたカフェだ。

厨房奥にはスタッフのデスクが並び、カフェのテーブルでは打ち合わせが。よく見ると、著名なクリエイターが打ち合わせを兼ねて食事を……タイミングがあえばそんな風景を目撃できるかもしれない。

2017年5月には、お笑い芸人、小説家である又吉直樹さんの新刊『劇場』の刊行時に、社食堂をシェアする写真家・若木信吾さんによる又吉さんの写真展を開催。食堂には又吉さん考案のスペシャルカレーがメニューに加えられ、又吉さん自身も社食堂を訪れたそう。

しかしなぜ、設計事務所が食堂を始めることになったのだろうか?

身体が求める食事と、長く働きたい環境づくり
「以前から食堂をやりたいと思っていたんです。スタッフが現在35〜40名まで増えて、みんなで一緒に食事をするのが難しくなり、コミュニケーションがとれなくなっていたことも気がかりでした」(吉田さん)

「年齢とともに思考が変化してきたのかもしれませんね。建築でも、間口の広い空間よりも軒の深い落ち着く空間に心惹かれるようになりました。コンビニ弁当を食べて設計をする日があるのもいいけれど、それが毎日だと味気ない。いい細胞が健康な身体といいアイデアをつくると思うので、身体が求める食事に応えられるようにしたいし、おせっかいかもしれないけれど、若い時からちゃんとした食事をスタッフに食べて欲しいなと思うようになったんです(笑)」(谷尻さん)

「設計事務所といえば、仕事に終わりがないなんて言われています。不規則な生活リズムで不健康だし、少ない人数で大きな仕事を回してお給料も少ない……(笑)。だからいいチームワークをつくることでそういった問題を解決していきたいんです。

設計事務所の若い人はすぐに独立を目指すのですが、パートナーとしてSUPPOSE DESIGN OFFICEで長く働きたいと思ってもらえる職場づくりをしたい。そのためにはまず、ちゃんとしたご飯をみんなで一緒に食べようというシンプルなことをはじめました」(吉田さん)

名前を取ったら、役割がうつろう空間になる
社食堂は「みんなが帰ってきたくなる場所、ごはんを食べに帰りたくなる場所」だと谷尻さんはいう。社食堂は朝11時に開店。昼になると事務所のスタッフや近隣の人々がやってきて、オフィスは食堂へと大きく雰囲気を変える。「コーヒーを飲みながら打ち合わせをしたりするので、その時は会議室になりますね」と吉田さん。

「空間から名前を取ってしまおうというのが僕らの考え方なんです。目的にあわせて空間はうつろうものですよね。コーヒーショップで仕事の打ち合わせをしていると、そこはオフィスといっていい。社食堂は建築関係の本をたくさん置いていて、自由に読んでいただくことができます。だから本を読む目的で来てくれた人にはライブラリーになるんです」(谷尻さん)

続く。

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