試験制度と暗記脳
351569 脳はこうして記憶する
 
長曾我部幸隆 ( 29 神奈川 会社員 ) 19/12/03 AM01 【印刷用へ
脳が記憶するメカニズムを抑えなおしておこう

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ぼくたちは、テストの前にいろんなことを覚えたり、テストのときに答えを考えたりしてるよね。でも、どうして脳はそういうことができるのかな?

「ものを覚える」「考える」といった高度なことを脳ができるのは、脳の中にニューロン、つまり神経細胞というものがあるからなんじゃ。今回は、このニューロンについて説明しようかの。


●●● ニューロン(神経細胞)とは!? ●●●
脳全体には、1000億個のニューロン(神経細胞)があると言われています。ニューロンには、2種類の「ヒゲ」があります。細胞体の周りにある短いヒゲの「樹状突起(じゅじょうとっき)」と、細胞体からのびた長いヒゲの「軸索(じくさく)」です。軸索は長いもので数十センチもあり、別のニューロンの樹状突起とつながっています。このようにニューロンはつながりあい、複雑なニューロンネットワークを作っています。
 私たちがものを覚えたりして脳を使っているとき、このニューロンネットワークが太くなったり、機能を高めたり、新しくできたりします。
 こうしてできたネットワークこそが、「記憶」の正体なのです。

Q.頭を使っている時って、脳の中では何が起こっているの?

A.ニューロンから別のニューロンに電気信号が流れておるんじゃよ。
□脳が働くときには、ニューロン(神経細胞)の樹状突起(じゅじょうとっき)から細胞体をへて、軸索(じくさく)を通り、次の樹状突起へとインパルス(電気信号)が流れます。このようにしてインパルスがニューロンネットワーク上を流れていき、情報が伝えられる仕組みになっています。
 病院で頭に電極を付けて「脳波」をとりますが、「脳波」は、ニューロンネットワークを流れたインパルスを外からキャッチしたものです。


Q.電気信号はどうやって次の細胞に伝わるの?

A.ニューロンの間にはすき間があって、そこで信号の受け渡しをするんじゃ。

□軸索と樹状突起が接続した部分には「すき間」があり、つながっていません。このすき間を「シナプス」といいます。
 インパルス(電気信号)がシナプスまで来ると、手前の細胞から「神経伝達物質」とよばれる化学物質が出て、次の細胞にある「レセプター」というグローブのようなものでキャッチされます。その量が一定以上になったとき、次の細胞に電気信号が生まれ、インパルスが伝わる仕組みになっています。

Q.人間の脳には、どんなすごい能力があるの?

A.ひとつは、外からの刺激に対応してニューロンネットワークを変えていける「脳の柔軟性」じゃ。

□情報が流れやすくなる仕組み
 例えばあなたが何かを覚えようとしているとき、脳のニューロンネットワークには、それに対応したインパルス(電気信号)が流れていきます。そのときシナプスでは、次のようなことが起きます。
 インパルスが来ると、その末端から「神経伝達物質」が出て、次のニューロンのレセプターにキャッチされますが、繰り返しインパルスが来るとレセプターの数が増え、シナプスの感受性が高まります。このおかげでニューロンネットワークには、よりスムーズに情報が流れるようになります。
 さらにニューロンは、軸索(じくさく)が伸びて新しいシナプスが生まれ、ネットワークを補強したり新しく作ったりもします。
 脳には、外から入ってくる刺激によってどんどん変化していくことができる能力があるのです。


Q.コンピュータにはない人間の脳の能力ってなに?

A.連想や空想、創造などができることじゃ。
□私たちの脳が何かを記憶するときには、同じニューロンをいくつもの記憶に対して使い回しています。こうすれば限られた数のニューロンを効率的に使えるからです。
 この仕組みは、人間の脳のすばらしい能力を作り出す原動力にもなっています。1つのニューロンを使って違う情報をいくつもあつかうということは、「連想」という人間にしかできない脳の機能を生み出すことができるからです。
 ニューロンのネットワーク上で、「まったく違った情報」をいろいろ組み合わせたり、離したりすることで、私たちは空想したり、ひらめいたり、創造したりすることができるのです。
 こうした仕組みで、人間の脳はコンピュータにはできないすばらしい能力を発揮できるんじゃ。
 
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