現代意識潮流を探る
351568 縮まる性差が言葉を変える
 
匿名希望 19/12/03 AM00 【印刷用へ
日本語は世界的に見ても性差がはっきりしている言語だと言われています。それは男性・女性が互いに敬いながらそれぞれの性を追求してきたからだと思います。
女性ホルモンなどの環境的側面からの「中性化」も指摘されていますが、観念の「中性化」も確実に進行していっているのだと感じました。

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リンク より引用しています。
■わが子を「てめぇー」と叱る母親
女性の言葉遣いの話の例をもう少しあげよう。交差点で信号待ちをしていると、「まったく、ちょー、めんどくせーよ」という女性の声。見たところごく普通の20代の社会人で、友だちにこう話しかけている。
駅で子供を叱るある若い母親は子供の頭を叩きながら「ちょうしこいてんじゃーねぇーよー」と怒鳴っていた。また、小学校の授業参観に来ていたある母親は、授業の終わったあとで落ち着きのなかったわが子に対して「てめぇーなにやってんだよ」と注意した。 
あとの二つは男性でも同じ状況でなかなかこうは言わないと思うほどだが、かつては男性しかつかわなかったような言葉や言い回しを、いまや女性がふつうにつかっている。昔で言う“不良”といわれるような若者だけでなく、学生や社会人でも、職場はともかくプライベートな状況では、ふつうの女性がそうしている。

■男らしくなってきた女子たち
子供の世界でもすでに、そうなって久しい。相手の名を呼ぶときになんというかを小学校から高校まで、さまざまな世代の子供や子供をもつ親にとりあえず話を聞いてみた。たとえば、富山県のある小学校の3年生の女の子に聞いてみると、男子も女子も互いを呼び合うときに、ほとんど名字を呼び捨てにしているという。「でも、○○さんっていう静かでていねいな女の子は、誰に対しても○○さんって言っている」と例外をあげた。
私の住まいは神奈川県だが、近くの小学校ではだいたい低学年では、男子は「○○さん」といい女子は「○○君」というのが一般的らしい。これが高学年になると、呼び方もさまざまになってくるという。中学くらいになるとあだ名があればそれで呼び合うが、そうでなければ男子も女子も相手の名字を呼び捨てにするようだ。
かつては一般的に女子は男子を「○○君」といい、男子は女子を「○○さん」といっていたと思う。いつごろから女子が男子らしくなり、互いに呼び捨てになってきたかというと、私の聞いた範囲では中学生で言えば、10年前あたりからなようだ。「それは、ギャルとかコギャルが登場してきたあたりじゃないの」と、ある20代の男性はいう。
この男性がいうには、20歳前後の女性たちと話していると、男が話すような話し方で会話をしてくるので、違和感を覚えるというのだ。
 
では、どうしてこういう言葉遣いになるのかと考えると、背景には、男女の性差がどんどん縮まってきたという事実があるのではないだろうか。たとえば、職種における男女の差がなくなってきた。道路工事の交通整理に若い女性が登場しはじめたのは、ここ十数年くらいではないだろうか。ダンプカーやタクシーの運転手として女性が登場したのはもっと早いだろう。いまは造園関係の現場でも女性はかなり目につくようになった。
なんでもアメリカに似てくるが、肉体労働への現場へも女性はどんどん進出している。新聞記者や雑誌の世界ではこの30年で女性はずいぶんと増えてきた。30年前、大手の新聞社の地方支局には女性はごく少数しかいなかったが、いまではどこの社でもいるのはあたりまえだ。
考えてみれば、男女はその数半々なのだから、たいていの職場に女性がいるのはあたりまえ。どんな職場でも確実に女性は進出しているはずである。逆に男性も女性が主の職場に進出し、仕事の名前も性差はなくなった。看護婦は看護師だし、保母は保育士、スチュワーデスは客室乗務員(キャビンアテンダント)など、言葉も男女差を無くす方向に変わってきた。
 
社会的性差の垣根の崩壊に関連してさらに言えば、現在、夫婦別姓の法制化議論が進んでいる。これも善し悪しは別として、実現されたら日本社会は劇的に変わるだろうというある法律家はみる。これが言葉にどう反映されるかわからないが、さらなる性差の縮小に向かうことは想像に難くない。

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