農村を活性化させる為には?
351528 集中から分散へ〜「ソーラーシェアリング」が農村都市を変える
 
ぴぴ ( 40代 ) 19/12/01 PM06 【印刷用へ
大手電力会社や国家の統制下にある電力供給が「ソーラーシェアリング」で変わる。以下、「ハーバー・ビジネス・オンライン」高坂勝氏の記事 リンク より抜粋。

* * * * * * * * * * * * *
(前略)

 農家さんの収入は、国民のいのちを支える重要な産業であるのに、他の産業より概して厳しい。ゆえにリスクを背負って新しい試みに取り組みづらい。だから離農が増えて、農家人口の減少が止まらない。
しかしソーラーシェアリングはその問題を解決する。ソーラーパネルでの売電が安定収入となり、地主さんと耕す農家さんに利益が還元される。売電収入が安定すれば、多少のリスクを背負ってでも新しい試みにチャレンジしやすくなる。農業という仕事を“希望”にしやすくなるのだ。

(中略)

○売電収入の利益を地域の課題解決につなげる「匝瑳モデル」
匝瑳メガソーラーシェリング発電所。できる限り地域で産する自然素材を使うことや、地域の景観を損ねないことを心がける

 こうして匝瑳市の開畑エリアのソーラーシェアリングは「匝瑳モデル」とも言われ始めた。その所以は「売電収入を地域の課題解決に当てる」という取り組みだ。大手資本の売電事業の利益は、当然のことながら資本家に還元される。地域にお金が残らない。

しかし開畑のソーラーシェアリングは、地元の個人と移住してきた個人が一緒に立ち上げて周辺地域に還元する目的で事業化している。だから、利益を地域の課題解決に回すことこそが本望なのだ。

その地域還元額は今現在で年間300万円強。数年後には年間500万円になる予定。子どもたちに、ご年配者に、移住したい人に、農家になりたい人に、社会的起業を試みる人に。また、里山をキレイにしたり、汚れたところをキレイにしたり、困っていることを元より良くしたり、住まう人たちが笑顔になることに、売電収入を振り向けてゆく。

 さて、先日、びっくりしたニュースが流れてきた。

【再生エネ 配電に免許制 工場・家庭向けに地域完結】
「経済産業省は企業が特定の地域で工場や家庭までの電力供給に参入できる新たな仕組みをつくる方針だ。太陽光や風力などの再生可能エネルギーの事業者を念頭に配電の免許制度を設け、地域で生み出す電力を工場や家庭に直接届ける。電力大手が独占してきた配電に、他業種から参入できる。再生エネの普及を促すとともに、災害時の停電リスクを分散する」 (11/7 『日本経済新聞』のウェブニュースより抜粋)

今までは、大手電力会社が大規模発電(火力や原子力など)で、全国の電線を通じて電気を消費者に届けてきた。だから、俺らが支払う電気代は大手電力会社やその関連会社に吸い上げられて、地域に残らなかった。
しかし上記のニュースによると、2020年代の実現を念頭に、地域の消費者(家庭や事業所など)につながる電線の管理運営を免許制にする。そして、請け負う地域企業が太陽光や風力で作る電気を、地域の電線を通じて消費者に届けられるようにするというのだ。
しかも数百世帯の地域ごとに分散してゆく姿をイメージしているという。

つまり、「(東京)集中」から「(地域)分散」へと舵を切るということだ。
これが実現すれば、本質的な「電気の地産地消」が可能になる。例えば匝瑳市開畑エリアのソーラーシェアリングがある豊和地区は500〜600世帯で、そのほぼ全ての電気の消費量はソーラーシェアリングの発電量とだいたい一致する。しかしながら、ほとんどの世帯が東京電力に電気代を支払っている。
もう少し説明しよう。発電された電気は電線で繋がった近い場所に流れて消費されるゆえ、この開畑エリアのソーラーシェアリングで作られた電気は、いちばん近い豊和地区で使われていると言ってほぼ間違いない。
しかしお金の流れで見ると、豊和地区のほぼ全ての世帯は東京電力に電気代を支払い、ここのソーラーシェアリングの売電収入は東京電力や首都圏の提携企業などから送金されてくる。
つまりは、近くで作って・売って・買ってという当たり前のシンプルな形ではなく、地域から遠く離れた「東京という場所」や「大企業という器」にお金をわざわざ迂回させているわけだ。その理由は、利益や既得権益や権力を、大都市や大企業や国に集中させるためだ。
でもこの政策が実現すれば、記事の通り、その地域で電気を作ってその地域で電気を実質で使ってもらい、その地域から直接にお金が入ってくるという循環になるのだ。

○縦型の従属システムから、水平型の公正なシステムへ
 先に述べた「集中」は電気だけの話ではない。ガソリン代も、携帯電話代も、酒代も、外食代も、買い物も、地域で支払うお金のほぼ全てが東京資本や外国資本の大企業に吸い上げられてきた。そして地域に根ざしていた小さな商売や職人、農林水産に関わる生業や中小企業は、必然的に淘汰されてしまった。
お金を払う先が大手企業だけになってしまったわけだ。せっかく地域の働く人に給料が入り、ご年配者に年金が入り、地方行政に補助金が入っても、そのお金はまた大手企業に使われて地域から出て行ってしまう。
消費者が住む地域にお金が循環しなくなってしまった。それが、戦後のこの社会で起きてきた地方衰退と格差拡大の一番の原因だ。日本中の地域が元気を取り戻すには、地産地消を高めていくしかない。
文化的な生活を支える電気から地産地消システムに変化していけば、自ずとさまざまなヒエラルキー(階級)の下克上が始まる。地域で電気を作れて、地域で電気を融通することができれば、東京の政治家や大企業を通じずとも自立できることになるからだ。

 ピラミッド型の従属システムから、水平型の民主主義的で公正なシステムへの流れに変わっていく“静かな革命”である。

と、大げさな話を書いてしまったが、油断は禁物だ。素晴らしい構想は得てして横槍が入り、いつの間にか大企業優遇や既得権益にすり替えられかねない。既存システムからの変革は大きな課題も山積みだ。せっかくの流れが止まらないように、俺たちは地域から注視し、地域から行動し、地域からアウトプットしていかねばならない。

(以上)
 
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