思考革命:問題意識発から可能性発へ
347531 行列のできる人気店は、なぜわざわざ「集客」を考えないのか
 
紀伊谷高那 ( 33 大阪 会社員 ) 19/07/11 PM10 【印刷用へ
行列のできる人気店は、なぜわざわざ「集客」を考えないのか
リンク)より転載

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■なぜ「集客」から考えるとダメなのか?

なぜ、集客ありきで商売、ビジネスをするとダメなのか?ってことをもう少し掘り下げてみます。たとえば…

・お客さんの入りが悪い
・問い合わせも少ない
・資料請求もない
・商品が売れない

ってことで、「集客しなくちゃ!」となり、とにかく目の前のキャパを一杯に埋めようと考えて広告や宣伝に投資する。

まず、ここが問題となります。

目先の集客に意識が向くことで、本来のマーケティング活動の概念である「マーケティングは顧客視点からスタートする」ということからズレているのです。なぜなら「集客」という言葉自体、会社やお店側しか使わない言葉ですから完全に自社視点なのです。お客さんは決して集客なんて言葉は使いません。

で、この1つのズレが、考え方も含め他にも悪循環をもたらすのです。

例えば、集客するための宣伝や広告に対する時間とコストがかさむことによって、品質やサービスの質向上のためのコストが圧迫され、質が下がったり…。時間に関していえば、他にやることがたくさんあるのにブログだのツイッターなどの作業(宣伝)に時間を使って、本来割かなければいけない時間(教育や顧客とのコミュニケーションなど)を平気で無駄にしてしまうのです。

要は、「業績が悪くなってきた=集客しなくちゃ!」は、その場凌ぎに過ぎず、また同じような問題を引き起こす可能性をはらんだままで、なんら解決にいったっていないということです。それでも集客が商売やビジネスで最も大事、集客こそがマーケティングだ!というのなら、お客さんに聞いてみてください。

「お客様は、我々が集客したからお越しになられたんですよね?」
「お客様は、我々の宣伝によって、この商品をお買い求めくださったんですよね?」
「お客様は、今回、この割引券があるからご購入いただいたんですよね?」

って。たぶん、怒られるか、ムッとされるでしょう。

集客が商売、ビジネスで最も大事なことであり、マーケティングが集客であるというのなら、怒られないし、ムッとされることはありません。つまり、お客さんは、自分の意志、選択でその商品を購入したいと考え、自分の意志、選択で、そのお店に行くのです。その会社、営業マンと契約するのです。そのきっかけを作る一助となるのが、本来のマーケティング活動なのです。「集客されたからやってきた!」というお客さんなど1人もいません。なので、集客さえ上手くいけば、

・業績が安定する、
・売上も伸びていく

なんてことはないのです。むしろ、会社あるいはお店の正しい進化、発展の妨げとなります。

「集客をしなかったら、ヤバイんじゃない?」
「集客方法がなけりゃ、どうやってお客を集めたらいいの?」
「集客しないと売上伸びないんじゃない?」

そんな疑問は、綺麗さっぱり捨てちゃいましょう。で、深呼吸して落ち着いてから…

「集客しないと、お客さんが集まらないって、うちの店は大丈夫なの?」
「宣伝しまくらならないとお客さんが来てくれないうちの会社って…?」

という疑問に変えてみましょう。そうすることで、抜本的に解決しなくちゃいけない問題や課題を抽出し、その改善にあたることができるのです。また正しいマーケティングの戦略を構築できるようになるのです。自力のある強い会社、お店へと発展できるようになるのです。

世の中には集客なんてことを考えずとも業績を伸ばしている会社やお店はたくさんあります。集客ってことを考えずとも、行列が後を絶たないってお店はゴロゴロあります。要は、集客方法とかテクニックなんてものは、一時の慰めにしか過ぎず、集客ノウハウを活かさないとお客様が来てくれない、なんていうのは、ほんとうの商売、ビジネスが出来ていないということです。

それにそんな商売、ビジネスをやってて楽しいはずがありません。集客、集客って考えていくと、ドンドンと他に歪みが生じてきて疲弊するのが関の山です。その辺り、よ〜く考えてみましょう。で、せっかくの商売、ビジネスを真に楽しめる商売、ビジネスにしていきましょう。そういう姿勢こそがお客さんに支持されるのです。

ちなみに、広告や宣伝を否定するものではありません。むしろ、広告や宣伝を本当に効果的に活用したいなら本文にあるような考えを根底に持つことが重要なのです。

■今日のまとめ
「集客ありきで考えると、商売・ビジネスに歪みが生じる」
・自社はなんのために存在しているのか?存在価値を考えノートに書き出す
・上記に書き出した存在価値をお客さんに伝えていくためにできる工夫や手段を考えノートに書き出す
・上記2点を社内でも話し合う
 
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