学者とマスコミはグルで頭脳支配
347477 『地球温暖化の不都合な真実』 マーク・モラノ著 渡辺正訳@
 
孫市 ( 42 宮城 会社員 ) 19/07/09 PM10 【印刷用へ
周防新聞より転載します。
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『地球温暖化の不都合な真実』 マーク・モラノ著 渡辺正訳
書評・テレビ評2019年7月2日
 
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 温室効果ガス(CO2)による「地球温暖化」が大大的に宣伝されるようになって30年になる。この間、アル・ゴア(元米副大統領)の『不都合な真実』が衝撃的に売り出され、国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)がそれを科学的に支える形で環境保護団体を従え、メディアがくり返し警鐘を鳴らしてきた。

 今日、メディアは「地球温暖化」問題は科学的に決着済みであり、それに異論をとなえる学説はエセ科学の「トンデモ」論であるかのようにふりまいている。そして、どこからともなく、「科学者の97%が“人為的CO2地球温暖化”に合意している」という風潮がまことしやかに振りまかれるようになった。太陽活動との関連を指摘したり、データから南極では寒冷化しているという知見は、正規の研究論文であっても「懐疑派」と称される。

 そして最近目につくのは、世界各地をハリケーン、台風、竜巻、大雨、洪水、山火事などの災害が襲うたびにその解説に、「地球温暖化」を枕詞のようにつけるようになったことだ。熱波はともかく寒波や南極の氷の増加まで、さらに地震や飛行機事故まで「温暖化」のせいだといってはばからない風潮がまかりとおっているのである。

 だが、それは情緒的に人人の不安を煽るだけで、科学的な根拠をもって納得させるものではない。本書は、20年前から「地球温暖化」問題にとりくんできたアメリカのジャーナリストが、IPCC報告の査読経験を持つなどしている数多くの研究者の学説や、元政治家・運動家の発言を歴史的広がりのなかでていねいに拾い上げ、科学的なデータをもとに真実を照らし出すという姿勢を貫いている。そのことで、国連の権威で大がかりに組織された「人為的地球温暖化」論が、いかに科学的根拠のない砂上の楼閣のようなものか、偽善的でウソにまみれた世界かを赤裸裸にあばき出すものとなっている。

■シロクマは20年で20倍に 南極の氷も増加

 最近、「地球温暖化」よりも、「気候変動」という言葉が使われるようになってきた。そこにも、そうした「不都合な真実」が正直に反映しているという。なによりも、地球の年間平均気温はこの20年間、「加速度的な上昇」の予測に反して横ばいを続けている。ゴアやIPCCが危機感をあおってとりあげてきた「地球の危機」の実例や予測はことごとく外れてしまっている。

 温暖化で北極の海氷が解けて、シロクマが絶滅に向かうといって子どもたちを悲しませたが、現在、シロクマは20年前の20倍にまで急増している。NASA衛星観測では南極の氷も増え続け、年ごとに最高記録を更新し、南極の氷融解が海面上昇の原因にならないことが判明した。また、海面上昇によって2000年までに多くの国の沿岸の主要都市が水没するという国連の予測はとっくに失効している。加速度的な海面上昇は生じなかったばかりか、ツバルなどのミクロネシアの島島はサンゴ堆積や干拓などで面積を広げてさえいる。

 1980年代末、イギリスの研究者が「数年のうちに雪を知らない子ばかりになる」と発表した。そうならなかったのでその10年後の2000年、大物環境活動家が「地球温暖化は降雪を増やす」と発言して取り繕った。こうしたなかで、一方向の「地球温暖化」でなく、どんなことでも説明できそうな「気候変動」を使う学者が増えてきた。

 それにうってつけの事例として持ち出されてきたのが「異常気象」である。しかし、温暖化騒ぎから30年のあいだ地球の気温は、わずか0・2℃から0・3℃の温度上昇で横ばいである。それが「異常な気象」を増やしたと断言できる研究機関はない。2007年には「温暖化でハリケーンの数が倍増した」と騒がれた。だが、07年から17年まで、カテゴリー3以上のハリケーンはアメリカ本土に一個も上陸していない。万事がこんな具合である。
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(Aにつづく)
 
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