答えを覚え、ひたすら点を取ることを目指す教育の異常さは、もはや世間の常識となりつつあります。
そこで、必要となる力は今社会全体で求められているということでしょう。
以下PRESIDENT Onlineリンクより引用
なぜ「探求学習」が重要なのか
従来の教育では、与えられたルールのなかで正確な答えを出す人が優秀とされてきました。しかし、それはまさにAIが得意としていること。これからは、既存のルールのなかで高い成績を挙げる人ではなく、自らルールをつくっていける人が必要とされます。
その力を育むためにいま注目されている学習法こそが、探究学習(=地頭力を鍛える教育)なのです。これは、従来のような、一方的に知識を得るだけの学習ではなく、自ら設定した課題に対して、仮説を立てたり、情報を集めたりして、主体的に課題の解決策を探っていこうという学習法です。
そして探究学習には、「探求心」「続ける力」「集中力」「記憶力」「思考力」という五つの能力が必要とされます。本稿では、最後に挙げた「思考力」を身につける方法を伝授しましょう。
中略
@対立した事柄に共通した、本来の目的を考えることによって、問題解決策を出せる
例えば、「円安のほうがいいか、円高のほうがいいか」と意見が対立したとき、「本来の目的」は何だろうと考えます。大切なのは、私たちが安心して毎日過ごせることではないか。ならば、為替に影響されない生活を築こう、という解決策を導き出せるのです。
A本来の目的がわかることで、「なぜ、それをするのか」が明確になる
「将来、エンジニアになりたい」という夢を持っている人がいたとします。「エンジニアになることで、どうなれるのか?」を考えてみると、「自分が本当にやりたい仕事ができる」のようになるでしょう。さらに、「自分が本当にやりたい仕事ができると、どうなれるか?」を考えてみると、「毎日充実した気持ちで働ける」となり、さらに、「毎日充実した気持ちで働けると、どうなれるのか?」を考えると、「毎日が楽しい。幸せ」のような答えになるでしょう。
このように考えると、エンジニアになりたいという気持ちの背景には、「毎日を楽しく、幸せな気持ちで働く」という本来の目的があることがわかります。すると、「自分はなぜエンジニアになりたいのか」という動機が明確になり、普段の勉強に対するモチベーションも上がるでしょう。
B本来の目的と手段の区別ができ、目的をかなえるための選択肢が広がる
資格取得を例に挙げて考えてみると、資格とは第三者から「この人はこのぐらいのことができますよ」という証明になります。そのために、多くの人は「第三者からの信頼の証し」を得ようと、一生懸命に勉強します。ですが、本来の目的が「他人からの信頼」ならば、資格以外にも「目の前の勉強に一生懸命取り組み、親や先生から信頼される」ことも選択肢としてはあることがわかります。つまり、本来の目的がわかると、手段の延長上にはない、まったく新しい選択肢を得ることができるのです。
こうした「思考力」を身につけることが、探究学習には欠かせません。2020年の大学入試改革では、思考力・判断力が重視されることになります。AI時代のいまは、探究学習こそが、本当に頭のいい子を育てるための「世界標準の勉強法」なのです。 |
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