生物学を切開する
347458 生かして活けぬは生命か?
 
匿名希望 19/07/09 AM09 【印刷用へ
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2008年の年末、当時71歳だった母が脳梗塞(こうそく)で倒れ、介護生活に入りました。入退院を繰り返すたびに体の状態が悪くなり、歩行器を使えば歩けたのに歩けなくなり、多少出ていた声も徐々に出なくなり、トイレで用をたせたのにオムツになり、口から食べられていたのに胃ろうになり、いまは完全寝たきりに……。

 いつまで続くか分からない介護生活。夫の収入だけではなかなか余裕がなく、貯金も徐々になくなってきました。家のローンや自分たちの老後の不安もあって、母を寝かせた後の深夜、宅配業者の集配センターで週4日アルバイトをはじめました。

 一昨年の夏、1年間待ってようやく特別養護老人ホームへの入所が決まりました。母に対して申し訳ない気持ちもありましたが、これでフルタイムで働ける、ローンや多少の蓄えにも回せる、と少しうれしい気持ちもありました。

 私も深夜のバイトから昼間のフルタイムの仕事に変え、仕事帰りには毎日母の顔を見に特養に寄る、という日々が続きました。

 入所してしばらくすると、母が「よく吐く」と言われ、1週間検査入院させられました。家ではそんなことは一度もなかったのに。さらに昨年5月には、胃ろうのトラブルで出血し、大きな病院へ緊急入院。2週間の入院予定で、炎症が治まったら胃ろう造設手術をするということで、準備として絶食状態が続きました。でも、2週間目を迎えようとした頃に肺炎にかかり、さらに絶食期間が延び、手術日程が決まったころに、再び高熱が……。

 そんな母が入院中、点滴につながれ、鼻から管を入れられながら発した言葉があります。

 「もういい……」

 もうほとんど話せなかったはずの母が泣きながら絞り出した声でした。

 母が本当はどんな思いで発した言葉かは分かりません。ただ、私には入退院を繰り返し、その度に少しずつ機能を失っていき、動けなくて話せなくて食べられなくてもまだ生かされている母が、「もう何もしなくていいから、どうか死なせて」と言っているように思いました。

 いかに苦しまず、いかに楽に死なせてあげることができるのか。私もずっと考えていたこと。でも裏腹に生死の分かれ目に直面するといつも結局助けてしまう私。助かってしまう母。助けてしまったことで母も私もまた大変な日々を過ごすというのに。

 私もこのころは、毎日午後に仕事を途中で抜けて病院で2〜3時間過ごさせてもらって、また仕事に戻るという生活が続いていて、心身共にかなり大変でした。

 その後、母は敗血症を起こし、いつ何があってもおかしくない状態に陥りました。
 
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