古代社会
347319 人の思想・意識の根源を知る〜プラトンの自然観・ティマイオス〜
 
花田裕実 ( 26 静岡県 会社員 ) 19/07/04 PM08 【印刷用へ
自然哲学者たちのようには、自然に大きな関心を持つことがなかったが、自然をテーマにしたものは「ティマイオス」⇒「宇宙創成」について思考している。

ユダヤ人やキリスト教のように「神が世界の創成主である」という考え方とは異なり、物質、イデア論に基づく思考から生まれた思想である。



以下リンク(リンク

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ティマイオスの語るところによれば、またプラトン自身にとってもおそらく、宇宙は創造主によって創生されたものである。
今日あるような世界が創生される以前、そこには無ではなく、三つのものがあった。
創造主としてのデミウルゴス、永遠の原型としてのイデア、そして混沌として形のない塊である。
デミウルゴスは、イデアと混沌の塊を結合させて世界霊魂をまず作った。
これは世界に秩序と運動をもたらすところの動的原理である。
デミウルゴスはこの動的原理を用いて、混沌に形を与え、宇宙を恒星天と遊星天とに分割し、
それらをさらに分割して、さまざまな星座に分けた。
こうしてわれわれ人類が眼にするような宇宙の姿が出来上がる。
このように、プラトンの宇宙創生の考え方は、混沌に秩序を与えて形あるものを作り出すというものである。
これは世界を形相と質量、イデアと現象とに分けるプラトン特有の考え方を反映したものだ。
ユダヤ人やキリスト教徒にとっては、世界は創造主が無から作り出したものとする考えが優勢であるが、
プラトンの思想はそれとは大きく異なっていたのである。
こうして出来上がった世界の姿は、デミウルゴスが善の似姿として作ったものであるから、
そこにはすべてのものが包括されており、したがって唯一つしかないものである。
しかしてその形状は球である。
なぜなら球体こそがもっとも完全な形であるから。
また世界の運動は円運動である。円運動こそが自己完結した完全な運動であるからだ。
世界を構成する質量には、火、空気、水、土の4種類があげられるが、それらは突き詰めると数のある要素に還元される。
その要素とは三角形である。
三角形には正方形の半分である三角形と、二等辺三角形の半分である三角形がある。(と、ティマイオスはいう。)
それらの三角形は、組み合わさることによって正多面体を作る。
この多面体がそれぞれ上の四元素のもととなるのである。
すなわち、土の原子は立方体であり、火の原子は四面体であり、空気の原子は八面体であり、水の原子は二十面体であるといった具合だ。
(正多面体にはこのほか、正五角形からなる十二面体がある)


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世界は神が創ったという捨象された思考ではなく、物質から原因を見出そうとしているのは、まだ、架空観念に踊らされてはいないものの、

目の前の自然を暴こうとする思考の始まりを感じました。
 
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