社員の活力を引き上げるには?
344192 「給料の不満」は賃金制度改革では解消できない1
 
匿名希望 19/03/18 PM01 【印刷用へ
大企業と中小企業の年収格差、生産性格差が生まれる原因は一体何なのでしょうか。さまざまな理由があると思いますが、私が19年にわたり企業の人材育成の仕組みづくりを支援してきた経験からわかったことがあります。それは、従業員100人未満の会社では、「経営計画」と「人事評価制度」がない、またはうまく運用できていない会社がほとんどだということです。

もちろん、中小企業にも大企業の社員に負けない優秀な人材がいます。多くの会社は、彼らの流出を防ごうと現行の賃金制度を見直したり、成果配分を強めて賃金格差をつけたりして、モチベーションアップを図ります。

しかし、そのような改革は低くない確率で失敗します。私は、その原因は現場のリーダーである中間管理職にあると考えていますが、その理由を説明する前に、コンサルタントとしての私の経験をお伝えします。

コンサルタントとして駆け出しのころ担当した中小企業での出来事です。その会社では社員の昇給や賞与を社長が決めていましたが、評価基準が必ずしも社内で共有されておらず、賃金や賞与に対する社員の不満がくすぶっていて、一部には社長に直談判するような社員もでてきていました。

そこで私は社長に進言し、人事評価基準と賞与支給基準の設計にとりかかりました。約3カ月で完成させ、評価者となるリーダーへ研修を行ったうえで社員全員の評価をしてもらい、なんとか次の賞与支給に間に合わせることができました。

評価結果が明確に示されたので、賞与額もこれまで以上に差をつけて、社長や幹部社員としっかり確認して支給しました。これなら社員も納得するだろうと期待していましたが、結果は期待を大きく裏切るものでした。多くの社員から、抑えきれないくらいの不満が噴出したのです。その結果、社長の判断で評価制度と賞与支給基準の適用をやめることになってしまいました。

不満の原因を確かめるべく社員へのヒアリングなどを行ったところ、ほとんどの社員が自分の評価結果に納得していませんでした。また、それをもとに決まった賞与額も到底受け入れられなかったということがわかりました。

つまり、評価者であるリーダーが、部下を適正に評価するスキルを身につけていない状態のまま評価を決め、賞与に反映させてしまったことが原因でした。

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