職業柄、よく生徒から
「そんなん、将来必要ないからやらんでもええんちゃうん?」
(そんなことは、将来必要ないのだから、やらなくくても良いのではないでしょうか?・・・標準語訳)という質問を受けます。
ここで、この「必要」の中身、位相を考えてみたいと思います。まず子供の言うところの「将来」とは「私個人の将来」という意味で、「必要」とは「私個人の生活や仕事の上で必要」という意味で用いていると見て差し支えないでしょう。この質問自体は子供の自我発で、しかも全く先の読めない偏狭な考えなので取るに足らないのですが、この質問に対する大人の答えとして(少なくとも頭の中では)いろいろと考えられると思うのです。
1)「場」が「必要」としているということ.
この場合日本全体、あるいは地域全体としての意味と、本当に実生活上「必要」とすることになる子供がいるという二重の意味で「場」が必要としている.
2)「あそび、遊び心」の必要性
所謂「必要・不必要」という言葉のもつ古く狭いイメージからはつい外されてしまいがちですが,車のハンドルにあそびが必要であるのと同様、日常生活の中で「あそび心」は必要であると思うのです.そして「不必要」と思われることを勉強する最も大きな意味はこのあそび心の必要性によると私は考えています.
「遊興・芸能」や「教育」は、以上のような位相で捉えた「必要・不必要」で判断する必要があると思います.そしてその指標としてやはり「人数」が重要になってくるのではないでしょうか? |
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