日本を守るのに、右も左もない
34128 『エコマネー』
 
高田敦 ( 30代 大阪 塾講師 ) 02/06/20 PM01 【印刷用へ
>『判断の土俵』を基礎とし、『人数』を評価指標とする新しい演場の中に、国家(身分)も市場(お金)も呑み込まれ、解体され、再統合されてゆくことになる。 (33995 四方勢至さん)

地域通貨を使って従来のお金だけが価値の基準であるかのような社会を変えていこう、との動きがあるようです。地域通貨とは、円やドルといった国家が発行しているお金と違って、ある地域内でしか使えないお金のことです。

(以下、山形新聞の引用)

>地域通貨のひとつである『エコマネー』はことし5月現在で100を超える地域において、導入もしくは導入の準備が進んでいますが、東北では鶴岡が最初の取り組みとして8月から第1次運用を開始しました。『エコマネー』は、エコノミー、エコロジー、コミュニティーにおける問題解決に使う道具で、お金の持つ2つの機能(決済機能・信用創造機能)のうち、決済機能しか持たせないで、人と人の間でサービスのやり取りをする手助けに使うために、運営団体が発行する地域通貨です。単位としてはそれぞれ地域で自分たちのコミュニティーに対する思いを表現するものを選んでいて、兵庫県宝塚市では「ZUKA」、北海道栗山町では「クリン」、鶴岡市では「もっけ」という具合です。

『エコマネーを提唱したエコマネー・ネットワークの代表加藤敏春氏(経済産業省勤務)は、バブル崩壊後の金融庁の設立にかかわり、職務として産業活性の仕組み作りに取り組むうちに、「お金とは?」「人が幸せに生きていける地域コミュニティーとは?」といったテーマにおける今までのあり方に根本から取り組むためには、コミュニティーの再構築を促すような道具を必要とすると考え始め、1997年に『エコマネー構想』を発表しました。99年には滋賀県草津市などでシステム運用が始まって、その機運は大きな広がりを持つに至っています。

エコマネーネットワークでは各地での導入活動に対する支援活動や仕組の開発などを精力的に行っています。鶴岡での試みもエコマネー研究会を通して、ネットワークとの連携を図りながら、さらには鶴岡の特性を生かした運用を模索しているところです。<

『エコマネー』がなぜこのような広がりを見せているのでしょう。

>「物的な豊かさ」という目標が溶け崩れて、初めて『必要か、必要でないか』という真っ当な判断基準が潜在思念の奥から姿を現してきた。(33821 四方勢至 さん)

地域コミュニティーが崩壊し、個人が孤立し、頼れる物はお金しかないといった社会から、地域の中の信頼関係を再構築して、できることを交流しあうことで安心感が高まることを目指す。そうした社会への切実な思いが、経済的な豊かさを追求する中で多くの人が何か見失ってきたことへの反省としてクローズアップされ始めているかもしれません。

これも『必要か、必要でないか』かという判断軸が、市場原理や政治という物事の決め方に対して判断機能が再生されていっている例ではないでしょうか。


 
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35382 地域通貨をふまえ新たな通貨が広がる可能性 琵琶湖 02/07/05 PM00

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