もはや学校は終っている
336363 子どもたちによる自治的集団づくり
 
竹村誠一 ( 40代♂ 長野 営業 ) 18/06/10 PM09 【印刷用へ
子どもたちによる自治的集団づくりを追求してきた元小学校教師(赤坂真二氏)が、試行錯誤の上にたどり着いた実践手法として「クラス会議」を紹介しています。

以下、教育zine「自治的集団づくりのロマンとリアル」から。
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 私は小学校の教師だった頃から、自治的集団を育てたいと思い試行錯誤を重ねて来ました。しかし、うまく行きませんでした。そんな時に出会ったのが、クラス会議でした。教科の学習には消極的な子も、クラス会議の時間を心待ちにしていました。担任としては「やれやれ」と思うようなクラスの問題を子どもたちは、生き生きと話し合っていました。教師が解決策を思いつかないような問題を話し合いを重ねながら解決する子どもたちの姿に驚きを禁じ得ませんでした。「今まで自分のやっていた学級集団づくりは何だったのか…。」そんな思いすら抱きました。

 クラス会議とは、「自分たちの生活上の諸問題を解決する話し合いを繰り返すことを通して、協働を実現するためのスキル、態度、価値(協働のためのしつけ、リンク)を学び、自治的集団を育て、子どもたちには協働的問題解決能力を身につけさせるプログラム」です。

(中略)
 この学校に、私たちが学校支援で4年間お世話になったのが2年前。支援チームが学校を去っても、先生方はずっとクラス会議を続けて来ました。今日はその学校の5年生のクラス会議を院生さんと共に参観に行きました。最初、「飛び込み授業を」と言われたのですが、辞退しました。どうせ何もさせてもらえないからです。というのは、昨年もこの学校から同じような依頼があったのですが、クラス会議中、「ひと言」しか喋らせてもらえませんでした(笑)。だから、子どもたちからクラス会議を見せてもらい、参観者が学ぶ時間にしました。

 議題は「クラス目標を決めよう」でした。「絶対、1時間で終わらない」と私を含め多くの先生方が思いました。それでも、そうなった時、子どもたちがどうするか見てみようと思いました。しかしです…。個人思考からのグループでの意見の拡散、グループでの収束、そして、グループから出された意見の全体での検討と収束…そして、「え?」2分オーバーしましたが、開始から47分後には、「決まりました。拍手〜」とクラス目標が決まっていました。

 さらに唸ったのは、その内容です。学級目標を話し合うと大抵のクラスは、「仲のいいクラス」「勉強をがんばるクラス」など、「自分たちの利」に関心を向けます。しかし、この子たちは、6年生を助けたい、低学年に優しくしたい、いや、全校を助けたいという願いを出し合っているのです。この子たちが、社会的関心を全校に広げていることがわかりました。

 この日の公開授業は「授業者」がいませんでした。強いて言えば、授業者は子どもたち。担任もひと言も口出しをしません。当然、私も。子どもたちは知ってか知らずか、話し合いが止まろうが、困ろうが一切教師を見ませんでした。ひたすら助け合い、支え合い、合意形成をしていました。参観者である我々はただただ、頷くしかなかったのです。

 一番長く勤務する先生に聞きました。
「校長先生が代わっても、職員が入れ替わっても、なぜ、この姿を継続できたのですか?」
 すると、次のような答えが返ってきました。
「クラス会議は、それぞれの担任が子どもたちから教えてもらいました。また、これまでの校長先生方もこの姿を『よし』とされているからこそ、続いてきたのだと思います。」

 かつて職員がこう言ったことがあります。
「この学校に居たら私、ダメになりそうです〜。だって、どんな授業でもやる気満々で取り組むんですから。」
 「協力し合って学ぶ子どもたち」、「教師の想定を超えて活動する子どもたち」、「自らの生活を自らの手で創る子どもたち」を見てみたいと思いませんか。自治的集団づくりはファンタジーやロマンではありません。激変の時代を生きる子どもたちに必要な力を付けるための、学校教育におけるリアルな選択なのです。
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