試験・身分制度の根深い害
335865 「東大卒」の半分が失業する時代
 
麻丘東出 ( 57 兵庫 ) 18/05/22 AM09 【印刷用へ
同年齢だけを集めた人工集団のなかで多様な関係能力を育む機会を失い、強制圧力をもった一方通行の講義型授業と受験を通じ、追求力を封鎖し暗記収束して思考停止。
この学校教育の制度の中で、(人間が人間たる所以ともいえる)『関係力』と『追求力』を喪失する極めて大きな代償を払ってでも手に入れた東大卒の肩書は、実社会の仕事の能力に繋がっていない。
現実対象に同化しその期待に応える自在な創造ができず、社会人になっても上からの強制圧力にしか反応できない悲劇が待っている。
更には、その小〜大まで16年もの多大な努力も、AIの進化が木っ端微塵にする。

リンク「「東大卒」の半分が失業する時代が来る」より引用
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■東大卒が就職で有利だった「本当の理由」
<前略>そして、実社会において「活躍する人材」になるためには、次の「五つの能力」が求められる。
(1)「基礎的能力」(精神的な集中力と持続力)
(2)「学歴的能力」(論理思考力と知識修得力)
(3)「職業的能力」(直観判断力と知的創造力)
(4)「対人的能力」(コミュニケーション力とホスピタリティ力)
(5)「組織的能力」(マネジメント力とリーダーシップ力)
しかし、「東大卒」の人材は、これらのうち、最初の二つの「基礎的能力」と「学歴的能力」については、優れていることが保証されているが、後の三つの「職業的能力」と「対人的能力」「組織的能力」については、優れていることは、全く保証されていない。
近年、東大卒に「活躍する人材」が少なくなったことの一つの大きな理由は、過熱する受験競争の中で、後者の「職業的能力」と「対人的能力」「組織的能力」の基本を身につけないまま、大学に入学し、実社会に出てくる東大生が増えているからであろう。
だが、それでも、これまでの時代は、「東大卒」という肩書さえ持っていれば、それなりの会社に就職できた。

それは、なぜか。
筆者は、あるシンクタンクで部長を務めていたとき、人材採用の仕事に携わり、数百名の人材の審査・面接を行い、人事部長と共に採用の可否を決めてきたが、あるとき、この人事部長が語った言葉が、その理由を端的に示している。
それは、ある東大卒の人材を採用するかどうかの判断に迷ったときのことであるが、最後に、その人事部長が、こう言った。
「いいじゃないか…。まあ、地頭は良いんだから、とりあえず採用しておけば…」
この人事部長は、要するに、こう言おうとしたのだ。
東大卒だからといって、「職業的能力」「対人的能力」「組織的能力」が高いということは何も保証していない。従って、当社で活躍する人材になるかどうかは、現場で使ってみなければ分からないが、「学歴的能力」はある(地頭は良い)のだから、言われた仕事はしっかりやるだろう。知的創造力やリーダーシップなど、期待した能力がなければ、そうした能力を持つ人材の下で、部下として働かせればいいだろう。会社で幹部になっていく人材ではないとしても、優秀な兵隊として使えばいいだろう。
そして、こうした考え方をするのは、この部長だけではない。いま、世の中の大企業の多くの人事部長が、同様の考え方をしている。

■「地頭」と「兵隊」という言葉の怖さ
すなわち、人材採用において、採用したすべての人材が、将来、幹部になっていくことを期待しているわけではない。その必要はない。しかし、その幹部やリーダーの下でしっかりと働く「兵隊」は必要だ。優れた知的創造力やリーダーシップを発揮する人材ではなくとも、言われたことを正確に早く実行できる、「地頭」の良い兵隊は必要だ。その点、東大卒は、期待はずれでも、「地頭の良い兵隊」としては使えるのだから、とりあえず、採用しておこう。
実は、大企業の人事部が、東大卒を採用する本当の理由は、こうした考え方からだ。従って、東大卒の人材は、自分が採用されるとき、そこには、こうした判断があることを理解しておくべきであり、この「地頭」という言葉と「兵隊」という言葉の怖さを知っておくべきであろう。
率直に言えば、いまや、「東大卒だから知的創造力があるだろう」「東大卒だからリーダーシップがあるだろう」などと期待している人事部は存在しない。そして、東大卒だから出世が約束されている会社など存在しない。
しかし、それでも、先ほど紹介した人事部長の言葉、
「いいじゃないか…。まあ、地頭は良いんだから、とりあえず採用しておけば…」
という言葉は、東大卒の人材にとっては、救いの言葉であった。なぜなら、その企業で、その官庁で出世はできないとしても、東大卒という「地頭の良さ」(学歴的能力)の証明書さえ手にしていれば、とりあえず、企業や官庁は採用してくれるし、社会で食いはぐれることはなかったからだ。「活躍する人材」になることはできなくとも、「求められる人材」になることはできたからだ。
しかし、これからの時代は、残念ながら、その救いもない。なぜなら、これから、たとえ東大卒であっても、時代の変化を読めないと、その半分が失業する可能性があるからだ。
それは、なぜか。人材市場に、厳しい荒波がやってくるからだ。

■税理士会からの講演依頼の衝撃
それは、「人工知能革命」という荒波だ。
すなわち、これから「人工知能」(Artificial Intelligence:AI)の技術が急速に進歩し、世の中に普及し、社会の在り方、企業の在り方、仕事の在り方を劇的に変えてしまう。そして、その結果、人材に求められるものを根本から変えてしまう。
いや、その変化は、すでに起こっている。<中略>
もし、東大卒の人材が、論理思考力と知識修得力、すなわち「学歴的能力」だけに頼って仕事をしており、直観判断力と知的創造力、すなわち「職業的能力」、さらには「対人的能力」「組織的能力」を身につけ、磨くことを怠っていると、その仕事は、必ず、人工知能に置き換わっていき、その人材は、不要になっていくからだ。<後略>
 
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