密室家庭は人間をダメにする
335405 子供の「遊び」は、人類が辿った自然との同化の歴史の振り返り行為そのものだ!
 
酒井俊弘 ( 59 千葉 会社員 ) 18/05/05 PM10 【印刷用へ
子供は「遊び」を通じて追及力を身につけ、その過程を通じて自然の摂理をも掴むようになります。しかし、現代の子供達は学校の試験と、その結果のみを評価する内申書に飼い馴らされて、点数をとることしか考えない子供にされています。

以下は70歳になる中村好文という住宅建築家の「住宅読本」という著書の中の彼の「遊び感」からの引用です。彼の「遊ば」は、常に本物の自然と隣り合わせだった。何故、本物と付けたかというと、最近、印刷の技術力が目に見えて進歩して、本物と見間ちごうばかりものが増えているからです。

重さも、手触り、香織も、何もかもが違うのに「姿・形」はそっくりなのです。子供達はいつしかそれが本物と思い込まされるに違いありません。自然の摂理を掴むのは遥か彼方ですね。引用開始

>私が生まれ育ったのは、海辺のひなびた田舎町でした。
生家の庭先はそのまま海岸につながっており、この松林を通り抜けと目の前に九十九里浜と呼ばれる砂浜がゆるやかに広がっていました。

 幼年時代、私の家はまだ薪の竈で御飯を炊いていましたし、手押しポンプで水を汲む生活をしていました。こう書くと、なんだか「日本むかし噺」みたいに思われるでしょうが、私の子供のころはどこの家もまだそんなでした。

我が家は萱葺屋根の田舎家でしたから、とりたてて建築的に見るべきものはありませんでしたが、私のように遊ぶことが大好きな子供にとっては、家の内外の「どこでも」が恰好の遊び場でした。

たとえば、縁側のそばにあった大きな合歓木によじ登り、そこから屋根に乗り移って頂上の棟の部分にまたがって海を眺めるの楽しかったし、縁の下を匍匐前進で通り抜けるのも大いに冒険心をくすぐる遊びでした。

家の中には押入というぬくぬくとした隠れ家がありましたし、夏の夜は蚊帳の中で逆立ちして足の指先で蚊帳の天井のたるみを蹴ったり、相撲をとったり、ドタン、バタン、叱れるまで遊んでいました。

今、思い出すと、あの粗末な家が私の遊び心をはぐくみ、好奇心をやしない、動きたくなくなるほど居心地のよい場所があることを教えてくれたのだと思います。

 あらゆることに興味を持ち、注意深く観察し、肌で感じ、自分の頭で考え、身体を使って体験し、鮮明に記憶する。そして自分らしいやり方で表現する・・・という建築家になるための下地(と言うより、自分になるための下地)も、じつは生まれ育ったあの家とそれを取り巻く自然環境によって培われたのだと考えると、そのことに心から感謝しないわけにはいきません。
引用終わり

「遊び」とは、自分の頭で追求して楽しむことその物なのですね。

ちなみに、赤ちゃんの行動は、生物の進化を辿るようです。水遊びは魚類、どろ遊びが爬虫類、木登りが猿等。同じように子供の遊びを見てみると、

人類は脱アフリカに際して、行く先を読むために、高い所から行く手を見ることを覚えた。これは屋根の棟の上から海を見たのと同じ。

 竈の火は竪穴式住居の皆の中心にあった火を思い出す。縁側の下の匍匐前進は、闇夜の狩りの様子のようだ。

夏の蚊帳や押入れの暗い世界は、洞窟生活。

どれも人類が自然と一体となった経験です。

「遊び」自体が脳の奥深い所に繋がっていると思います。
これが、追求心をくすぐるのだと思います。

ならば、大人でも夢中になれる何かを発見すれば「遊び」になる。
この遊びが、無限の可能性を秘めた追求の宝庫に繋がれるのではないかと思う。

年齢という枠を取り払って、無心になる自分を楽しみたくなってきた!!
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_335405
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
340818 執念の探索3年「ヒラズゲンセイ」発見 南方系昆虫、岡山・笠岡の高2植松さん 広島で 佐藤晴彦 18/11/13 PM10
335571 居心地のよい感覚(設計力)は、子供の遊びの充足体験で鍛えられた「動物的な勘」が生命! 酒井俊弘 18/05/11 PM10

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp