一次・二次大戦
332918 ウォール街、ロックフェラーと第一次世界大戦
 
匿名希望 18/01/23 AM00 【印刷用へ
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第一次世界大戦当初、志願兵たちはすぐ戦争が終わると思っていた。しかし、5年続くことになる。
機関銃が発明され、それが塹壕戦→戦車の登場のきっかけに。窒素定着法の発明で、ノーベル賞をとったユダヤ系ドイツ人のフリッツ・ハーバーは、世界初の化学兵器・毒ガスを開発。アインシュタインから、「天才的な頭脳を誤った使い方をしている」といわれる。毒ガスはナチス・ドイツがユダヤ人を虐殺する手段に使われた。ハーバーは祖国ドイツに貢献したが、自分が開発に携わった毒ガスで同じユダヤ人を殺され、後悔することになる。

謀略戦も盛んに行われる。イギリスは、敵対するオスマントルコに対抗するため、ロレンスを派遣。アラブ人に戦勝のあかつきにはオスマントルコの領地に、アラブ人の国をすることを支持すると約束(フサイン=マクマホン協定)。ロレンスは、イギリスの本来の狙いをひたかくしにしながら、アラブ人とイギリスのパイプ役を果たしつつオスマントルコ打倒のゲリラ戦に協力する。一方、ロスチャイルド家からの資金援助を得るためパレスチナへのユダヤ人入植を認める約束をする(バルフォア宣言)。しかし、イギリスは同じ連合国であったフランス、ロシアとの間でも大戦後の中東地域の分割を協議しており、本来の狙いはこの地域に将来にわたって影響力を確保することにあった(サイクス=ピコ協定)。このイギリスの三枚舌外交は、今に続くパレスチナ紛争の原因に。

ドイツは、レーニンをロシアに移送して、社会主義革命勃発の糸を裏で引く。レーニンは、権力を掌握し、ドイツと条約を結んで第一時大戦を離脱。おかげで、ドイツはロシアに向けていた戦力を西側へ移せるようになる。
しかし、アメリカの、JPモルガンJrは、連合国に多額の貸付を行っていた。もし、連合国軍が敗北すれば、多額の債権が回収できなくなる。アメリカ大統領のウィルソンは、ウォール街からの圧力で、連合国軍側の立場で参戦。圧倒的物量でドイツを圧倒し、連合国軍の勝利で第一次大戦は終わる。ウィルソンは、敗戦国に賠償金を課すことに反対していたが、イギリス、フランスの要求や、債権回収を優先するウォール街の圧力も影響し、ドイツの国家予算の20倍の賠償金を課すことになる。
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イギリス、フランスは第一次世界大戦に勝利するが、疲弊。一方、繁栄していたのがアメリカ。ロック・フェラー、モルガン、フォード、デュポンなど、会社経営で財をなし、社会や政治に影響力を持つようになった一族をグレートファミリーと呼ぶ。

第一次世界大戦は、ウォール街のモルガンが主導。USスチール、GE、ベルなど大企業に融資しており、当時の大統領ウィルソンをしのぐ影響力を持っていた。第一次世界大戦の講和会議も、ウィルソンが「十四か条の平和原則」を発表、平和決着を目指していたが、モルガンは、戦勝国に貸し付けた多額の債権を回収するためドイツに多額の賠償金を課させた。

当時、ロックフェラーは、大統領をしのぐスーパースター。出会った人にコインを渡す習慣があった。「たった5セントでも軽んじるべきではない。1ドルの年利なのです」
当時、大規模な油田がアメリカで発見。そこで油田ラッシュに。当時の油田採掘は、あてずっぽうで手あたり次第に掘るというやり方で、まともな人がやることではないと言われていた。
ロックフェラーは、人が掘り当てた石油を買い集め、精製し、販売するビジネスを始めた。さらに、優秀な科学者を雇い、どんな不純物を含んでいても、精製できる技術を開発。自社製品が世界の標準ということで、社名をスタンダード石油とした。当時のアメリカの石油産業の90%のシェアを持っていた。
ロックフェラー「どれほど、非難されようとも、我々は世界に伝道を行ったのだ。これは間違いようのない事実だ。富を築く才能は神からの贈り物だと思う。こうした能力を最大限に伸ばし、人類の幸福に役立てよと神が与えて下さったのだ」
2代目のロックフェラー・ジュニアは、一族の理想であるWorld Peace through Trade自由貿易のよる世界平和を実現させるため、世界中での慈善活動を通して、資本主義を普及させる。3代目のディビッド・ロックフェラーは、一族の理想であるWorld Peace through Tradeにちなんで、ウォール街に、World Trade Centerを建てさせた。

1929年、アメリカの好景気は天井知らず。自動車や住宅ローンの普及で、当座の現金がなくても、すぐに物が手に入るという感覚は、当たり前になっていた。合言葉は、Buy Now,Pay Later.株の世界でも、わずかな資金があれば、株を担保にして、株が買える仕組みが広がっていた。

1929年10月19日モルガン商会は、景気の過熱感を懸念するフーヴァー大統領に、金融レポートを提出。「現時点では、わが国の経済がコントロール不能に陥っていると示唆する要素は何もありません。我々は、世界で最強の富と確固たる未来を持っています」
その5日後、GMや、USスチールなど、有力株が軒並み半分にまで暴落。一週間で数百億ドルが消え去る。
石油王ロックフェラーは、絶望する人々に向けてメッセージを発した。「長い人生には、大恐慌や繁栄が波のように繰り返しやってくるものだ。神と人間性を信じ、勇気を持って進もうではないか」
金融王J・P・モルガン・ジュニアは、議会の聴聞会に召喚。過剰な投機熱をあおり、自分は資金をいち早く引き上げ、被害を免れたことや、脱税が追及された。
ロックフェラーは、97歳で大往生。遺産を調べてみると、大暴落の時に、安く手に入れた優良株を高値で売りさばき、損失分をそっくり取り戻していた。
 
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