共同体社会の実現
331919 【世界初】フィンランドで失業者に毎月7万円が支給される「ベーシックインカム」実験中、その狙いとは? @
 
立川久 ( 50代 ) 17/12/17 PM07 【印刷用へ
北欧5カ国(スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、フィンランド、デンマーク)の各国大使が12月13日、日本記者クラブで会見。中でも現在実験中のフィンランドの「ベーシックインカム」に注目が集まった。

税理士ドットコムリンクより、以下転載。
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【世界初】フィンランドで失業者に毎月7万円が支給される「ベーシックインカム」実験中、その狙いとは?

北欧5カ国(スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、フィンランド、デンマーク)の各国大使が12月13日、日本記者クラブ(東京都千代田区)で会見、移民や男女平等、少子高齢化、教育、雇用などさまざまな問題に対する最新の自国政策を紹介した。

中でもメディアから注目度が高かったのは、国家レベルとしては世界初となる実験を行なっているフィンランドの「ベーシックインカム」だ。就労状態や所得額にかかわらず、一定額の現金を国が支給する制度で、複雑化した社会保障制度の改革や雇用促進の政策として導入が検討されているという。

●複雑化した社会保障制度を改革、雇用を促進する「ベーシックインカム」

フィンランドのユッカ・シウコサーリ大使によると、ベーシックインカムの実験は今年1月からスタート。2018年12月まで2年にわたり実施される。25歳から58歳の失業者2000人をランダムに選び、毎月560ユーロ(約7万5000円)を支給するというもので、国レベルでの実験は、フィンランドが世界初という。ベーシックインカムを受給中、就労しても継続される上、所得税率にも影響はないのが特徴だ。

その狙いを、シウコサーリ大使はこう語った。

「ベーシックインカムの導入は、社会保障制度の改革、また雇用を促進するために検討されています。フィンランドの社会保障制度は、国が独立した5年後にあたる1922年から少しずつ整備されてきましたが、長い年月を経て、複雑化かつ非効率化、官僚主義的になってしまいました。しかし、我が国も日本と同様、高齢化が進もうとしており、社会福祉にかかるコストを抑制することができないという認識です。

そのため、社会保障制度のシステムを簡素化すると同時に、国民的に生活の権利を損なわないようにしながら、『インセンティブの罠』も排除しようとしています。『インセンティブの罠』とは、失業者が求人があっても就労すれば失業手当をもらえず、可処分所得が下がるために就職しないことを示します。

今回のベーシックインカムの実験の主たる目的は就業促進です。構造的、長期的にフィンランドでは失業が慢性的な問題となっています。失業すると社会から疎外され、孤立感を深め、その結果、社会保障費が増大しかねません」

他にもメリットは見込まれているという。

「もう一つの狙いは、労働市場の変化に合わせることです。非正規や有期雇用、パートタイム雇用が昔に比べて普及してきました。ベーシックインカムの制度は、フリーランスやアーティストといった自営業、アントレプレナーにも向いた制度だと思います。正規雇用でなくても、働こうという意欲を失業者に持たせるのではないかと期待しています。こうした国レベルの実験を行うのは、フィンランドが初めてです。日本を始め、各国から大変な関心が寄せられています。今回の結果は、実験が終わってから公表することになっています」

シウコサーリ大使は、もし実験で有益性が認められた場合は、就労している人たちも対象に含めた追加実験が行われる可能性を示唆した。

●デンマークの社会保障「税金は社会への投資、投資すればリターンに関心を持つ」

また、デンマークのフレディ・スヴェイネ大使は、「フレキシキュリティ」をテーマに語った。日本では聞きなれない言葉だが、フレキシビリティとセキュリティを合わせた造語で、柔軟な労働市場と失業者保障を組み合わせた政策。毎年、25%の人たちの転職を支えているという。

「会社は社員を簡単に採用したり、解雇したりできます。グローバル経済が急激に発展している時、または停滞する時にその規模を柔軟に変化させることが可能になります。ただ、失業した人に対しては、きちんと社会保障によって手当がされます。

ただ、この政策は単独ではできません。3つ目の柱が必要です。つまり、積極的な労働市場政策です。我々は貿易国です。自由な貿易およびグローバル化は、自分の仕事が他に取られないようにしながら、社会保障が損なわれてはならないということです。そのためには、強い労働市場政策が必要になります」

スヴェイネ大使は、北欧諸国に通じる高い税率について、こう見解を話した。

「デンマークにおいて、社会保障は大事です。その他の北欧諸国においても税率はとても高くなっています 日本ではいつも消費税の増税が問題になっていますが、デンマークはまったく例外なく25%です。

しかし、私はこれを社会に対する投資と考えています。といいますのも、投資をするということは、そのリターンに関心を持ちます。デンマークでは、医療も教育も無料です。私には4人の子どもがいますが、これらをすべてを個人で払わなければならないとしたら、ものすごい借金があったのでしょう。でも、デンマークの社会では税金に対する国民のコンセンサスを得て、100年もその制度が続いています。ですから、私は税金を払い、社会に投資していることで安心感をもって夜眠れるのです。

社会保障は国ベースで開発されてきましたが、私たちが長期的に検討すべきは、どうやったら社会保障によって世界の人たちを助けられるか、考えることだと思います」
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Aに続く
 
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