次代の活力源は?
331479 人間は「自分のため」では力が出ないものなのです。
 
田野健 HP ( 57 兵庫 設計業 ) 17/11/28 PM03 【印刷用へ
人はどういう時に能力を最大限発揮できるか。それは自分の為ではない事は経験則的にも明らかです。ところが学校も親も子供達に自分の将来の為に勉強しなさいと教えます。それが決定的に間違っている事を内田樹氏は示しています。

内田樹氏の著書「最終講義」の中から抜粋紹介します。
” ”からが重要な部分です。

>さきほど僕は、研究者は「何かを背負っている」必要があると申し上げました。「フロントラインに立つ」というのは、自分の背負っている何かを感じるということです。自分が前線を前に押出す力を感じるという事です。それは自分自身の業界内的な格付けを上げるとか、業績を評価されて大学のテニュアを獲得するとか、著書が売れるとか、学会費をもらうとか、そういう個人的なことじゃないんです。
別にそれが倫理的にいけないという意味ではないんです。

”自己利益を動機にして研究していると「頭の回転数」がある程度以上は上がらないから、それじゃダメだと言っているのです。人間は「自分のため」では力が出ないものなのです。
「人間は私利私欲を追求するときに潜在能力を最大化する」とほとんどの人が信じている。だから賞罰システムを導入すれば、すべての人間は潜在能力を開花させると思っている人がたくさんいます。文科省の役人なんか、ほとんどが全員そう信じている。

そんなわけないじゃないですか。そういうシンプルな人間観で教育政策を立案してきたから、日本の教育制度はここまで崩壊しちゃったわけですよ。人間というものは自己利益のためにはそんな努力はしないんです。
だって、どんなに努力しても、それで喜ぶが自分ひとりだったら、そもそも努力する張り合いがないじゃないですか。「面倒くさいから努力するのは止めよう」と思っても、それで迷惑をこうむるのが自分ひとりだったら、踏ん張る気力が湧かない。そんなこと誰が考えてもわかる。

知性のパフォーマンスを向上させようと思ったら、自分以外の「何か」を背負ったほうが効率的であるに決まっています。自分の成功をともに喜び、自分の失敗をともに苦しむ人たちの人数が多ければ多いほど、人間は努力する。背負うものが多ければ、自分の能力の限界を突破する事だって可能になるんです。”


以上抜粋です。なるほどーと思いませんか。
なぜ勉強する意欲がわかないか?それは自分の為或いはせいぜい期待する先生や親の為、といい続けている(思い続けている)からでもあるのです。追求力を上げるには、そこを転換する事が最初かもしれません。
 
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