近代市場の拡大
330230 十字軍から大航海時代の各勢力 @騎士団
 
北村浩司 ( 壮年 滋賀 広報 ) 17/10/08 AM00 【印刷用へ
この時代の勢力図は、法王−騎士団、サボイ・ベネチア、ハプスブルグ家に大きく三分される。

●騎士団
@テンプル騎士団、聖ヨハネ騎士団
聖ヨハネ騎士団は1080年、フランスの騎士によってイスラエルの巡礼者の保護の名目で設立。テンプル騎士団は1118年にフランス・シャンパーニュ地方の貴族ユーグ=ド=バイアンらが創立し、ともに十字軍の戦闘団を担う。特にテンプル騎士団は(歴代教皇の庇護を受けたたため?)、諸侯からの寄進が相次ぎ、その勢力はヨーロッパ全土に拡大する。とりわけ1249年、フランスのルイ9世がカイロで捕縛され、テンプル騎士団が身代金の不足分を立て替えたことで王から信任を得、王室の金庫の鍵をひとつ預かり、国王の財産を管理するようになる。
以降信頼感を高め、あらゆる身分の人がテンプル騎士団に財産を預託するようになる。さらにはイスラム教徒からシリア人までもが、騎士団の金印を押した手形さえあれば現金化できるようにし、ヨーロッパから中近東までテンプル騎士団が王の財産を預かるようになり、その地位を着々と固めていった。こうして王侯貴族を相手に、貸し付け、財産管理、為替業務などを扱うなど最古の銀行システムを構築し、莫大な富を築いていく。

1312年のフランス王の弾圧→解散命令と財産没収を受けるが、フランス以外では殆ど弾圧を受けず、ポルトガルではイスラム教徒と戦った功績からキリスト教騎士団として事実上存続。当時の教皇も表向きはフランス国王に押されて解散命令を出すものの、最終的には解散したテンプル騎士団員を聖ヨハネ騎士団に合流させる。
また弾圧で潜行したメンバーは離島に拠点を置き海賊団となってロッジ(集会所)をつくり、交易ルートの維持と傷害保険・生命保険を手がける保険業務を行っていたらしい。
テンプル騎士団がイエズス会を作ったとされるが、イエズス会はスペインの司教らが発足させたことから、キリスト騎士団(+聖ヨハネ=後述のマルタ騎士団)を母胎にイエズス会をつくった可能性が高い。
 ※テンプル合流後の聖ヨハネ騎士団の一部は、十字軍終結後もエーゲ海のロドス島に拠点を移し「ロドス騎士団」と改名。海軍(実態は海賊)としてイスラムと戦闘を継続。1522年トルコに攻撃を受け、マルタ島に移動。「マルタ騎士団」として、イスラム戦の名目で略奪を継続。マルタ島はイスラム教徒 やユダヤ人の奴隷売買の中心地となる。
注)これら海洋系の騎士団はサボイの系統とされる。

Aドイツ騎士団
キリスト教世界では中心勢力ではなかったドイツ人を保護する目的で、ドイツ騎士団は設立される。しかし、テンプル、マルタ騎士団にイェルサレムの利権をほとんど奪われ、存在意義を失う。そこで当事ギリシャ正教の領域であったロシアのバルト海流域やハンガリーに東方十字軍として侵攻する。
そこに、ポーランド貴族が領土と引き換えに対イスラム戦の救援を要請してきたため、ドイツ騎士団はプロイセンに移住、1283年プロイセン(現在のポーランド)に「ドイツ騎士団」国家を設立、この騎士団国家は宗教改革時にはプロテスタントに宗旨替えし、プロイセン公国となる。
 
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