’70年貧困の消滅と私権の衰弱
329912 認識の浅さしか感じない近代の研究者。歴史認識の深さを持つ構造認識のみが次の可能性を導く認識体系となる。
 
紺碧空 ( 35 大阪 社会人 ) 17/09/25 AM01 【印刷用へ
「年収が800万円を超えると幸福度は下がっていく」という話は良く聞くが、そういったニュースや情報は、その事象が何を意味するのか?その情報をもって何を解明したいのか、何を実現したいのかまでを掘り下げて言及することをしない。この社会の現実構造を解明し、次の社会に活かす視点や切り口など、ほとんど出てこないのが、一般的な評論家や研究者の限界だろう。

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プリンストン大学の調査により、世帯年収が7万5000ドル(約631万円)以下の人では収入と「喜び」や「満足感」といった感情は比例するのに対し、7万5000ドルを超えると「稼げば稼ぐほどハッピーになれる」というわけではなくなってしまうことが明らかになりました。

この7万5000ドルという額がどうやら「仕事のストレスや仕事につぎ込む時間の長さ」と「稼いだお金で買える物や体験」が相殺しあうようになるしきい値となっているようです。
リンクより
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【本来の】研究者や科学者というのは、誰もが感じているであろうこの閉塞した社会を変える可能性のある切り口を示すことで、社会に貢献することのはずだ。しかし、上記のように、お金の幸福度を示す「しきい値」などという論点に留まるのがほとんどで、あまりに認識が浅く、現実社会に生きていないことが現れている。近代の分業化、専門分化された一般的な研究者や科学者の限界だ。

るいネットでは一般(現実)社会に生きる中で、その現象事実を約40年もの歴史の中で、素人たちだけで塗り重ねてきた、構造認識がある。それが実現論を初めとする、歴史認識や構造認識である。

そこでは上記の「お金と幸福度の関係」から次の社会を収束させる為に必要な認識の宝庫がある。

例えば’70年の貧困の消滅から私権(獲得への)欠乏の衰弱によって、資本に替わる新たな統合価値、(例えば、もったいないや仲間充足、自然収束などの本源価値)やそれを支える共認圧力や同類圧力が時代の収束軸といった風に。

260775 3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
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’70年頃、先進国ではほぼ豊かさが実現され、飢餓の圧力が消滅した。すると、たちまち私権圧力が衰弱してゆく。そうなると、これまで、私権の強制圧力によって追い立てた上で利便性や快美性を囃し立て、過剰刺激によって水膨れさせてきた物的欠乏は、衰弱してゆかざるを得ない。

〜中略〜

私権圧力の衰弱は、市場活力を衰弱させると同時に、他方で、新たな活力を再生してゆく。それが、根源回帰による活力の再生である。
私権の強制圧力が衰弱すれば、これまでその強制圧力によって歪められ、あるいは抑圧されてきた人類本来の活力源に回帰してゆくのは当然の理(ことわり)である。

まず最初に生起したのは、本能回帰の潮流である。それは、’70年代以降のヒッピーや環境運動を含む自然志向に始まり、’90年代の健康志向、’02年以降の節約志向(「もったいない」)と、どんどん広がってきたが、ついに’11年、原発災害を契機として、「食抑」意識が生起した。食抑意識とは、「万病の元は食べ過ぎに有り。一日2食で充分。(理想は1食)」という認識で、広範に広がる気配を見せている。

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この深さと確かさこそが、この閉塞した社会を突き抜ける可能性を秘めた認識体系となると感じている。
 
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自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
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現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
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