言語はヒト科新人(ホモ・サピエンス・サピエンス)に固有である。
これまでこの新人(現生人類)は20万年前に登場したと考えられていた(314941)。
しかし最近、31万5000年前に登場したとの報告もある(327229)
20万年もしくは30万年の現生人類の歴史のなかで、いつ言葉を創りだしたのだろうか?
言葉は、対象の意味や己の想いなど、相手に何かを伝えるためにあるとすれば、言語記号が形成される前に、あらかじめ対象に対する思念→概念化が出来ていなければならない。
極限人類の洞窟には、対象を概念化し伝えた名残りに壁画や貝殻に書き込んだ図柄などがあるが、この図像(絵)によって特定の音声に特定の概念を結びつけることが可能になり、そのことで言語記号を創り出せたのではないだろうか。
これまで、最古の洞窟壁画は4万年前と考えられていた。(※リンク)
しかし2011年に、>南アフリカ・ケープタウン(Cape Town)のブロンボス洞窟(Blombos Cave)で、原始的な顔料が詰まった2枚の貝殻を発掘したとの論文が、14日の米科学誌サイエンス(Science)に発表された。研究者らは、この場所は10万年前には工房だったと見ている。>(※リンク)
とすれば、言葉を創りだした現生人類の20万年もしくは30万年の歴史のなかで、少なくとも10万年前までは言語(言葉)は登場していないと考えられる。 |
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