これからの暮らしはどうなるの?
326950 日本の経営者も、労働時間減少、ベーシックインカム、余った時間をどう使うかを考え始めている〜カルビー松本会長のインタビューより〜
 
蔵端敏博 17/05/31 PM01 【印刷用へ
カルビー松元社長のインタビューで、労働時間の減少の必然、ベーシックインカムの可能性、余った時間をどう使うかを語っています。

Yahoo ニュースより
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カルビー松本会長「労働時間の減少は必然だ」

人間がAIやロボットとの競争に負けつつある時代の処方箋として「週15時間労働」を掲げた刺激的な書籍『隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働』が日本を含め20カ国での出版が決定し、世界的な話題になっている。
(中略)
カルビー会長兼CEOに就任して以来、「ノーミーティング、ノーメモ」(会議なし、資料なし)など抜本的な働き方改革を通じて労働時間短縮に取り組んできた松本晃氏。『隷属なき道』の描く週15時間労働の世界について松本氏はどう感じるのだろうか。

■労働時間が減っていくのは必然
今後1人当たりの平均労働時間は確実に減っていきます。その過程で週15時間労働に近づいていくのは間違いありません。経済学者ケインズが1930年にすでに「2030年に人々の労働時間は週15時間になる」と予言していたと『隷属なき道』にはあります。そして、そうなっていくのは、必然だと言うのです。
大きな要因は「機械」です。AIやIoTの技術を駆使すれば、多くの産業で働き手としての人が必要なくなる、そんな時代に差し掛かっています。まず産業革命で、第1次機械との競争がありました。その中で、織物工場が蒸気機関によって誕生し、これまでの手作業による織物工がいらなくなるというように、人間の労働は機械によって置き換えられていきました。それで、労働時間は産業革命以来、順調に下がっていったのです。
そして、現在は、AIやIoTを駆使したロボットによって第2次機械との競争が始まっており、ここでも労働時間が減る。
(中略)

■労働時間が短くなると生じる大いなる矛盾とは? 
しかし、機械やAIによって労働時間が短くなると大いなる矛盾が生じます。それは「収入」の問題です。
経営者の視点で考えると、機械でいくらモノを作っても買ってくれる人がいなければ作った意味はありませんし、企業の経営は成り立ちません。そしてモノを買うためにはもちろんおカネが必要です。
つまり、AIや機械によって週15時間労働が達成できたとして、その短時間の労働から今と同じ収入を得られるでしょうか。あるいはAIで人が不要になった分野で失業した人たちも生きていくために収入が必要です。
(中略)
『隷属なき道』ではその解決方法として、生活保護などのさまざまな社会保障をすべてやめ、その代わりに直接国民全員にたとえば年間150万円なりの現金を支給する「ベーシックインカム」という制度を提案しています。そしてイギリスのホームレスなどに3000ポンド(約45万円)を配った実験など、世界中での事例が紹介されます。
おカネを与えられた13人のホームレスは、酒やギャンブルに使ってしまうだろうという予想に反し、電話、辞書、補聴器などまず自分にとって必要なものを買い求めました。20年間ヘロインを常用していたサイモンの場合、身ぎれいにしてガーデニング教室に通い出した。そして実験開始から1年半後には、13人の路上生活者のうち7人が屋根のある生活をするようになった、というのです。
(中略)

■余った時間に何をするか
著者が挙げているもうひとつの論点、どんどん少なくなっていくであろう労働時間で余った時間に何をするか、という点が今後の大きなテーマになるという点に関して私も同じことを考えていました。
短時間労働で成果を出し、会社に貢献するためには頭を使わなければなりません。そうすると会社にいる以外の時間をいかに過ごすかが問われる。魅力のない人間はいい仕事ができない。私は今でも社員に早く帰って、英会話やビジネススクールで学んだり、ミュージカルやコンサートに行ったり、ジムで体を鍛えたり、子どもと過ごす時間をつくりなさいと言っています。自分の好きな時間を持つことで人間はどんどん魅力的になっていき、豊かな生活がその人間を魅力的にします。そして、魅力的な人間から次の新しいことが生まれます。
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このインタビューでは、財源の問題から日本のバーシックインカム導入には懐疑的に語られているが、国家紙幣となればその問題も解決する。

日本の大企業の経営者が、この視点で物事を考え始めているということに注目していきたい。
 
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