素人による創造
325196 奇跡の「水平に開くノート」を作った老人コンビの柔らか頭@
 
惻隠之心 ( 61 大阪 会社員 ) 17/03/22 PM00 【印刷用へ
まずどういうノートなのか
mag2ニュースより以下引用です
孫のつぶやきが奇跡を生んだ。「おじいちゃんのノート」爆売れ分析
リンク
◆戦略分析
■戦場・競合
・戦場(顧客視点での自社の事業領域):ノート
・競合(お客様の選択肢):コクヨ、ショウワノート、マルマン、モレスキン、アピカ など
・状況:国内の手帳類やノート市場は好調のようです。

■強み
1.使える部分が多い
・見開きのギリギリまで書き込めます
・ページをまたいでの記入も簡単にできます
2.コピーやスキャンをしやすい
・コピーやスキャンした時に中心部の影が入りません
3.書きやすい
・中央が膨らまないので書きやすいです
・図面集やアイディアノート、実験ノートに最適です
★上記の強みを支えるコア・コンピタンス
「製本一筋の職人が持つ高い技術&特許」
・印刷後の二つ折りの紙を寸分たがわず重ね合わせる工程は、一人の熟練した職人が行っています。
・ノートに使用する糊、綴じ方の技術特許を持っています。
上記のような技術と特許があるからこそ、強みを実現できているといえます。
■顧客ターゲット
・学生(主に理系・技術系の学生や受験生に人気)


・仕様を超えて
mag2ニュースより以下引用です
リンク

最近読んだ本の内容からの話。

1943年に東京で生まれた中村輝雄氏は、35歳の時、父が創業して北区で操業していた中村印刷所の社長の座を継ぐことになり、高度経済成長期に順調に業績を伸ばした。しかし、バブル経済の崩壊と共に、従来の活版印刷からオフセット印刷が主流の印刷技法になっていき、さらには伝票類も電子化の時代がやってきて、中村印刷所は経営危機に陥った。

印刷屋という業種は、印刷物を作って欲しいお客さんが印刷を依頼してくれて初めて仕事になり、自分たちでゼロから何かを作り出して売る、ということをしたことがない。

印刷物の電子化の時代の波によって、中村印刷所の近くにあった製本所も潰れた。全国の製本職人の大会で優勝したこともある中村博愛氏が経営していたこの製本所は、中村印刷所も以前から仕事を発注していたため、中村社長は製本機や断裁機を引き取り、同姓のこの職人をアルバイトで雇うことになった。

中村社長は、待ちの姿勢の商慣習から脱却し、うちにしかない品物をゼロから作り出して売ろう、と、自社の武器となる商品を模索し始めた。

2011年に東京の下町を走る都電荒川線が創業100周年を迎えると耳にして、それを記念する「都電ノート」を作った。従来通りの製法なので、難なくできた。2013年、中村印刷所は北区の産業展に都電ノートのブースを出展したが、来場者のほとんどが素通りしていくだけだった。

都電が好きなのか、若い男性の2人組が都電ノートをパラパラと開いてみたが、「やっぱり、ノートっていうのはこう真ん中が膨らんじゃって、おさえないといけないから、書きにくいよな」と言ったので、中村社長は「ハハハ、でも、ノートってそういうもんですから」と苦笑いを浮かべて返答をすると、彼らは「そりゃそうだ」と言って立ち去った。


「ノートってこういうもんだよなぁ」と中村社長は顔を見合わせた製本職人の博愛氏にいうと、「いや、やり方によっては、ノドが膨らまないノートだってできるよ」と、思いがけない言葉を返した。

ノドというのは見開いた時の綴じた部分だが、今、世間に出回っているノートや書籍の製本方法は少コストで機械での大量生産を前提にしているから、開いた時に真ん中が膨らむのが当たり前。しかし、戦争前から製本一筋の博愛氏は、機械を使わず手間をかければ膨らまない製本も可能で、実際に50年前にお遊びで作ったことがあるという。

手間と時間を惜しんで誰も作らない、水平に開くノートを作ることができたら…。
続く
 
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