学校って、必要なの?
324543 進む大学の空洞化。入試問題も授業も受験産業にアウトソーシング。
 
野崎章 ( 42 九州 会社員 ) 17/02/24 PM10 【印刷用へ
 「偏差値」なるものを設定し、大学ビジネスを拡大させてきた受験産業。その受験産業に、入試問題や授業までアウトソーシングするとなると、大学は受験産業の懐を満たすための傀儡組織でしかないのではないか。

リンクより引用します。

※※※以下、引用※※※

予備校の「裏メニュー」にすがる悲しい大学

 日経ビジネス2月20日号の特集「行きたい大学がない」では、大学という組織の弱体化が、想像を超えるペースで進んでいることを浮き彫りにした。その証左として、大学の授業など「本業」ともいえる業務まで受験産業にアウトーシングしている実態が明らかになった。

(中略)

ある有力予備校担当者の告白

「来ますよ。毎年たくさん来ます。入学試験を作ってくれないか、という依頼が」

 ある有力予備校の担当者は、うんざりとした表情でこう告白する。この予備校は大学の業務の外部委託を引き受けてはいるが、入試問題の作成は、受けないことにしており、大学側にもそう伝えている。それでも毎年大学から依頼が来るという。

 問題の作成が難しいなら、大学が作成した問題の事前チェックをお願いできないか、と頼まれる場合もあるが、それも事前に入学試験の問題を見てしまうことには変わりない。同予備校は「問題が漏えいした場合のリスクが大きすぎる」として断っている。「先日は『問題を10問作ってほしい。そこからこちらが勝手に3問選ぶ。それなら事前に知る確率も減るでしょ』と粘られたが、それでも断った」(担当者)。

(中略)

 では大学は、入試の種類を減らして単純化するのが合理的なのではないか。しかし、それは難しいという。「大学は定員割れすると、4年間欠員分の収入が入ってこない。大幅な定員割れを避けるために、一般入試前に一定数を合格させて“基礎票”を固める必要がある」のだ。「受験料も貴重な収入源で手離せない」という事情もある。大学は自縄自縛の状態に陥ってしまっている。

授業など多様な業務も委託も進む

 大学が受験産業へアウトソーシングしているのは入試関連業務だけではない。中核業務である「授業」の関連でも、外部委託が拡大している。

 ベネッセコーポレーションや河合塾グループのKEIアドバンス、代々木ゼミナールの高宮学園、駿台予備学校の駿河台学園などの著名な受験産業大手が、受け皿になっている。例えば、AOや推薦で合格した高校生は、一般入試の学生よりも、基礎学力が低い場合もあり、入学前に学力を補う補習授業を提供することもある。大学1年生が授業についていけるように補習授業を担う例や、「大学教員に対して、効果的な教え方を伝授するサービスもある」(河合塾グループのKEIアドバンス)。

(中略)

 2000年代頃、多くの企業がコスト削減、本業集中の掛け声の中で、IT(情報技術)部門の業務をアウトソーシングした。もちろん、うまく業務を効率化できた企業もあるが、時間の経過とともに自社の業務内容を横断的に理解する社員が減り、支障をきたす例も頻出した。

 まして大学は、教育・学問という効率性だけで処理するべきではない任務を担っている。コストや時間の節約を優先して、安易にアウトソーシングを続けていくと、「大学」といえるような中身が伴わない、空虚な存在になってしまう。そのときは、本当に学生や親から見捨てられることにもなりかねない。

※※※引用、以上※※※
 
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