実現論を塗り重ねてゆく
323302 【書籍紹介】サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福 ⇒実現論に近似する書籍が世界的ベストセラーに。
 
洞口海人 17/01/09 AM00 【印刷用へ
イスラエルから発刊され、世界中でベストセラーになっているという本書。
1月4日にTVで紹介されていた情報リンク、およびアマゾンの書評などから察するに、内容的に実現論に近しいもののようである。

《以下引用》アマゾン書評より リンク

この本の最大の魅力は、スコープが「歴史」に留まっていないこと、そしてそのおかげで「歴史」の理解がより深まるところにある。
七万年前からわれわれが生物学と歴史の両方の線路を走る存在になったこと。
そして、生物としての順応力を超えたスピードで飛躍してしまったために、不安を抱えたとても危険な種になっていること。
超ホモ・サピエンス(シンギュラリティ)は科学技術だけでは語れず、否応なしに哲学、社会学を巻き込んでいく。小賢しく言ってしまえば、リベラルアーツを学ぶことの重要さへの示唆が、この本には詰まっている。

「サバンナの負け犬だったわれわれサピエンスが今の繁栄を築いたのは妄想力のおかげ」という主題には説得力があって、この魔法の杖一本でネアンデルタール人駆逐から資本主義隆盛までの大イベントを語りつくす。
「農業は史上最大の詐欺」という奇を衒(てら)ったような主張も、種の繁栄か個の幸福かという重たいテーマを考える糸口となっている。

《引用以上》

上記引用中の「妄想力」あるいは「虚構」とは、実現論における「共認」に近い概念のようである。


《以下引用》アマゾン・カスタマーレビューよりリンク

上下巻を通読して、サピエンスとその他の動物を分けた決定的な能力である「虚構」(あるいは空想、幻想)の重要性が面白かったです。
実態として存在するわけではない何かを決まり事、ルールとして設定し、多くの人で共有し、皆んなでその存在を信じる。確かに人間らしい。宗教であれ国家であれそういうものでしょう。

《引用以上》

BLOGOSの読書感想(本書からの転載)より。

《以下引用》リンク

だが虚構のおかげで、私たちはたんに物事を想像するだけではなく、集団でそうできるようになった。
聖書の天地創造の物語や、オーストラリア先住民の「夢の時代(天地創造の時代)」の神話、近代国家の国民主義の神話のような、共通の神話を私たちは紡ぎ出すことができる。
そのような神話は、大勢で柔軟に協力するという空前の能力をサピエンスに与える。
アリやミツバチも大勢でいっしょに働けるが、彼らのやり方は融通が利かず、近親者としかうまくいかない。
オオカミやチンパンジーはアリよりもはるかに柔軟な形で力を合わせるが、少数のごく親密な個体とでなければ駄目だ。
ところがサピエンスは、無数の赤の他人と著しく柔軟な形で協力できる。
だからこそサピエンスが世界を支配し、アリは私たちの残り物を食べ、チンパンジーは動物園や研究室に閉じ込められているのだ。

《引用以上》

最後に目次。

《以下引用》アマゾン書籍紹介よりリンク

【目次】
 歴史年表

 第1部 認知革命

 第1章 唯一生き延びた人類種
 不面目な秘密/思考力の代償/調理をする動物/兄弟たちはどうなったか?

第2章 虚構が協力を可能にした
 プジョー伝説/ゲノムを迂回する/歴史と生物学

 第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし
原初の豊かな社会/口を利く死者の霊/平和か戦争か?/沈黙の帳

 第4章 史上最も危険な種
 告発のとおり有罪/オオナマケモノの最期/ノアの方舟

 第2部 農業革命

 第5章 農耕がもたらした繁栄と悲劇
 贅沢の罠/聖なる介入/革命の犠牲者たち
第6章 神話による社会の拡大
 未来に関する懸念/想像上の秩序/真の信奉者たち/脱出不能の監獄

 第7章 書記体系の発明
 「クシム」という署名/官僚制の驚異/数の言語

 第8章 想像上のヒエラルキーと差別
 悪循環/アメリカ大陸における清浄/男女間の格差/生物学的な性別と社会的・文化的性別/
男性のどこがそれほど優れているのか?/筋力/攻撃性/家父長制の遺伝子

 第3部 人類の統一
 第9章 統一へ向かう世界
 歴史は統一に向かって進み続ける/グローバルなビジョン

第10章 最強の征服者、貨幣
 物々交換の限界/貝殻とタバコ/貨幣はどのように機能するのか?/金の福音/貨幣の代償

 第11章 グローバル化を進める帝国のビジョン
帝国とは何か?/悪の帝国?/これはお前たちのためなのだ/「彼ら」が「私たち」になるとき/
歴史の中の善人と悪人/新しいグローバル帝国

《引用以上》
 
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323944 サピエンス全史:歴史年表 匿名希望 17/02/02 AM00

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 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
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大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
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自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
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自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

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