子育てをどうする?
323049 「読める」「分かる」「考える」の違いとは?イメージしたものを頭の中で変形できるかどうか@
 
松本翔 ( 27 埼玉 構造設計 ) 17/01/01 PM09 【印刷用へ
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「読める」とは発音できると言うこと
「分かる」とは発音からイメージしたものを見ることが出来ると言うこと
「考える」とはイメージしたものを頭の中で移動変形させることが出来ると言うこと

※頭の中でのイメージの移動変形は、人間が出来る最速の反応です。
ですから、時間的にはゆっくり考えていても実際に処理されている内容(イメージの移動変形)は複雑で多様です。
そして、これらのイメージの移動変形の中から状況にあった(設問にあった)解決方法(答え)を選択するのです。
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●人間の思考過程は上記のようになっています。ところが、多くの人は言葉を知っていれば「分かる」と思い込んでいます。
 ですから、いつまでたっても考える力の養成ができないのです。
●人はイメージで考えているのに、伝達手段の中心は言葉となっています。そこで、言葉そのもので伝えたいことが伝わると勘違いしているのです。ところが、実は言葉はイメージを導くキッカケでしかありません。ですから、このこと(言葉のトリガー理論)に気付かない限り、「伝える力・理解する力・考える力」を養成することはできないのです。つまり、「言葉のトリガー理論」を知らなければ「正しい教育」はできない(不可能である)ということです。
 このことは小学生にでも15分もあれば理解させることが出来ます。先日行ったフジテレビの依頼による公開授業の様子を下記に載せておきますので参考にして下さい。

「リンゴとリンコ」
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私 :リンゴとリンコって分かりますか?
生徒:???
私 :リンゴは分かりますが、リンコは分かりませんね。どうして分からないのかな?読めるよね。発音できるよね。なのに、どうして分からないのかな。では、リンコをリンゴの隣で口を閉じて微笑んでいるお魚さんだとします。さて、リンゴとリンコって分かりますか?……分かりますね。
生徒:うん。
私 :どうしてでしょう。ついさっきまで分からなかったことが、今は分かっていますね。どうしてでしょうか。
生徒:教えてもらったから。
生徒:説明してもらったから。
生徒:言葉の意味が分かったから。
生徒:今は知ってるから。
私 :うん、そうだね。じゃあ、今、みんなが言ったことはどういうことかな?
生徒:?……。
私 :イメージできるようになったということですね。言葉からイメージを引っ張ってきて頭の中で見ることができるようになったからだね。『見える=分かる』なんだねぇ。では、見えたものを描いておきましょう。

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(※リンゴとリンコの絵)

私 :この分かったことを描いておくということが大事なんですよ。どうしてかというと、この分かったことを使って『考える』からです。今は2つだけですから絵を描いておかなくても大丈夫でしょうが、どんな場合にでも考えられるように必ず絵を描くようにします。描いたかな?
生徒:もうちょっと。
生徒:描いた。
私 :はい、じゃあ今度は目を閉じて。リンゴとリンコが見えますか?
生徒:はい。
私 :では、聞きますよ。リンゴとリンコって分かりますか?
全員:は〜い。
私 :どうしてかな?
全員:見えるからです。頭の中で絵が。
私 :そう!『見える』と『分かる』って同じ事なんだね。
生徒:え?あ、そうか。うん、そうだね。
私 :さて、目を開けて。この絵を見てね。今度は『考える』とはどういうことかを体験するよ。
生徒:考える?
私 :そう、考える。『考える』ってどういうことだろう。
生徒:どういうって、考えるってのは考えることじゃないの?
私 :じゃあ、聞くよ。絵を見てるんだよ。リンコがリンゴを食べるには、どうすればいいでしょうか?この絵を見て、この絵を見て。
生徒:口を開ければいいんじゃないの?
私 :その通り!
生徒:何だ簡単じゃない。
私 :そう。とっても簡単なんだ。でも、それが『考える』ってこと。いいかい。今、ココに描いてある絵を見ながら、その絵を変形させてどうすれば問題が解決できるか、つまりリンコがリンゴを食べることができるか答えを見つけただろ?それが『考える』ってことなんだなぁ。絵にしてみるね。

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(※リンコがリンゴを食べる絵)


私 :こんな感じかな。いいかい、今みんなは、頭の中で絵を動かしたんだね。イメージを変形させたんだね。このこと、つまり、頭の中でイメージを変形させることが『考える』ってことなんだ。だから、考えるって事がイメージを変形させることって分かれば誰にでも簡単にできるんだなぁ。だから考える力のない人なんていないんだよ。誰にだってできることなんだよ。しかも、どんな勉強でも同じなんだ。考える方法はこれだけ。<後略>

●「リンゴとリンコ」で「リンゴを細く切れば口を開けなくても食べられるね」と言う子がいる。普通の子だ。だが、この発想はアルキメデスの「取り尽くし法」と呼ばれる後に数学の微分・積分に発展する考え方と同じである。視考力の力はこんなところでも確認できる。
……………………………………………………………………………
Aへ続く
 
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