学校って、必要なの?
321418 小学校の教育に残る「軍事訓練」 2/2
 
加藤俊治 ( 63 大阪 ) 16/11/06 AM10 【印刷用へ
義務教育は、「富国強兵」の実現を目指して、上官(教師)の命令に対して絶対逆らわない兵士(生徒)の育成=優秀な軍隊の構築が目的。

だから、自ら考えるのは不可。不可というよりも悪だったのでしょう。

現在の義務教育においても、その名残が強く感じられます。

リンクより

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 憲法で国民に教育を受ける「権利」があるといいつつ、それがなぜ国民の「義務」なのか、疑問に思ったことはないだろうか。

 それは、義務教育が「国民皆兵」の制度だからである。──経済評論家の日下公人氏は、自著『教育の正体 国家戦略としての教育改革とは?』(KKベストセラーズ)で、そう喝破している。明治新政府が義務教育を行ったのは、巷間、語られてきたような最先端の西洋文明を受け入れるためではなく、「富国強兵」のための国民皆兵に不可欠だったから。日下氏はそう指摘しているのだ。

 幕藩体制から中央集権国家となった明治政府は、徴兵した国民皆兵へと移行した。たとえば九州と東北出身者が同じ部隊に配属すれば方言でコミュニケーションできない可能性がでてくる。読み書き計算などの基礎学力、軍事行動に必要な運動能力、軍としての規律ある集団行動といった、一定の基礎が揃わなければ近代軍として運用ができない。全国から一般国民を徴兵するとなれば、兵の均質化を「国家」が担う必要が出てくる。そのために義務教育制度が始まったというわけだ。

 標準語を教え、最低限の読み書きなどの基礎学力、体育(格技)による運動能力の向上、集団行動の徹底を尋常小学校から高等小学校(現在の中学2年生)までに教え込む。まずは国民すべてを兵士として教育し、そのなかで別な分野に才能があれば他の分野の高等学校や専門学校に行くというのが、明治以降の日本の教育制度の実態だったのだ。

 この義務教育による国民皆兵制度は、なにも日本の専売特許ではない。

 最初に発案したのは、かのナポレオンなのである。騎士階層から兵権を奪い、国民軍で巨大な版図を築いたナポレオンは、「国家による国民の教育」が軍の強化につながると考えて実践。それを「啓蒙君主」として名高いプロイセンのフリードリヒ大王が取り入れ、欧米列強で普及した。日本は、明治維新後、これらの制度をそのまま取り入れたにすぎない。戦前の日本が戦争に突き進んだのも、高い基礎学力と体力、忍耐強く連帯意識も高く従順という「日本兵」が、1億人の人口からほぼ無尽蔵に生産され続けたためであろう。

 日下氏の前著によれば、第二次世界大戦以降、欧米諸国では「義務教育による国民皆兵制度」を否定、どんな教育をするのかは国家ではなく親(保護者)が決めるべきと「教育権」を国家から奪い返した。そんな欧米人にすれば先進国で唯一、そして「敗戦国」である日本が「国家による教育権」を保持し、「義務教育による国民皆兵制度」を持続させている姿は、異様としか思えないだろう。

 集団的自衛権を容認したいま現在にいたっても、国家による教育権の問題を指摘するメディアはない。戦後、平和教育を自称してきた日教組といえば相も変わらず、有能な「軍属」を育て続けている。終戦からもうすぐ70年、この機会に「教育権」についても考えてみてはどうだろうか。

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