もはや学校は終っている
320658 子どもに「夢を持て」と言う前にすべきこと -未来に続く「土台」を用意できていますか?-
 
穴瀬博一 ( 27 会社員 ) 16/10/17 PM06 【印刷用へ
(以下引用)―――――――――――――――――――――――――――
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■「夢=職業」を早く決めることが重要?
「子どもたちに夢を!」という言葉は私も好きで、夢を持って頑張る子どもたちの姿は美しいものです。夢をもつことでスイッチが入り、今を頑張ることができるようになるとも言われます。その一方で、日本の子どもたちには夢がないと言われることもあり、夢を持たせるための職業、キャリア教育が支持されることもあります。「13歳のハローワーク」といった子ども向けの本が大流行したこともありました。
それにしても、この「夢」という言葉、いったいどのようなものを指すのでしょうか。「夢」と一口にいっても、様々なとらえ方がありますね。例えば、スポーツ選手や登山家が、子どもたちに夢を与える話をするという場合、子どもたちに勇気というものを知ってもらったり、頑張れば願い は叶うものだということを知ってもったりすることがあります。
また一方では、「夢」は「将来なりたい職業」を指すこともあります。「あなたの夢は何?」と聞かれて、「お医者さん」「学校の先生」「幼稚園の先生」、あるいは「パイロット」「ケーキ屋さん(パティシエ)」などと出てきます。これは、「夢」を職業と捉えており、実際の世の中では、このように捉える場合が少なくありません。吉田さんの場合、まさにこのように捉えられた「夢」ですね。
ところが、夢を職業として捉えることには、何か落とし穴がある気がしています。
私もかつて、中学生や高校生に、具体的な職業を夢に持たせるのがいいだろうと思い、そのためのプログラムを作り、あれこれ実施してきた経緯があります。
しかし、大人がよかれと思って、子どもが夢を持っているかどうかを問うていくと、「夢を持っている子=よい子、夢を持っていない子=残念な子」というレッテルを無意識だけど結果的にはるようなことにもなりがちでした。教育の現場では、ややもすると、夢を持つ子どもの割合を増やすことを目標にしてしまう可能性すらあります。

■職業より前に、考えるべきこと
もちろん、具体的な職業を夢に持っていない子が悪いはずはありません。そうした中で感じたのは、大人が子どもの未来に対して焦点を当てるべき部分は、本当に「具体的な夢、職業的な目標の有無」なのかということです。「何になりたいのか?」ということばかりに着目しがちですが、その前に、もっと必要なことがあるのではないかと。
それは、子どもたちに将来なりたい職業がないということではありません。実は、別の深刻な問題を感じてきたのです。それは、子どもたちに「希望」がないということでした。 つまり、現在の自分に対して自信がないために、将来への期待が持てない状態にある、ということでした。
特に現在、勉強ができないことで自分の将来に期待が持てないケースが最も多かったのです。多くの子どもたちは自分の長所に気づいておらず、単純に勉強ができるか否かなどごく限られた尺度で自分の価値を判断していまい、これ以上は無理という“天井”を自分で設定しているのでした。これでは、将来に期待を持つということは非常に難しくなります。
そもそも、すでに好きな職業、目指したい職業がある子どもは別として、そうでない子に対して、単純に将来の夢として、職業の話をすると、「何かしら、なりたい仕事を決めなければならない」という義務感を伴ったニュアンスにもなりがちです。
しかし、職業だけに限定せず、もっと広く個々人の「希望(子どもたちが自信を持ち、将来に期待が持てる状態のこと)」をどう育てるかという話になれば、状況が違ってきます。「もしかしたら自分にも色々と可能性があるかもしれない」という思いが出てきます。ですから、直接的に将来の夢として職業を考えることよりも、まずは自分に希望を持てる状態にすることが先決なのではないかと、強く感じています。
(省略)
「夢を持つ=なりたい職業を持つ」ということはとても素晴らしいことです。しかし具体的な職業上の夢を持たない子に対して、急かして何か決めさせようするよりも、まずは希望を、つまり自分にもできるかもしれないという期待感を持たせていく方が自然な形ではないかと思います。
このようにして育った、自分自身に希望を持つ子どもたちは、やがて将来の目標を見つけ、さらには実現させるための手段もたくましく見つけていくことでしょう。
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現在では、親も子供も将来の就職について様々な不安を抱えています。学歴信仰が蔓延しいている日本では、“勉強ができる=就職率が上がる、行きたい先に就職できる”という考えが根強く残っており、勉強の優劣で職業の優劣まで決まるような構造です。
しかし、就職するということが本質的な目的ではありません。当然、そのための勉強でもありません。

今や、何であれ活力を生み出せた者が勝ち(msg: 31826)
次世代の活力源のありかは、絶対的にかつ目前に立ちはだかる外圧に適応する。そのために、多くの仲間と追求に向かうこと。それは、就職先を見つけるということよりも、遥かに以前にあるものです。
 
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