宇宙・地球
319669 【宇宙気候】地球に飛来してくる宇宙線は、11年周期と22年周期をもつ
 
麻丘東出 ( 56 兵庫 ) 16/09/17 PM11 【印刷用へ
地球には、宇宙空間を飛び交う高エネルギーの放射線(=宇宙線)が常時飛来してきている。宇宙線の主な成分は陽子で、アルファ粒子、リチウム、ベリリウム、ホウ素、鉄などの原子核が含まれる。(リンク
宇宙線は、太陽フレアが発生した際に太陽から飛んでくるプラズマを起源とする「太陽宇宙線」と太陽系の外側の宇宙に起源をもつ「銀河宇宙線」に区別されるが、銀河宇宙線の方がエネルギーが何倍も高く、大気のシールドの奥深く入り込み地上近くまで影響を及ぼす。

■太陽宇宙線よりも銀河宇宙線の影響が大きい
太陽系の惑星はどれも、太陽圏の磁場に浸っている状態で、太陽フレアなどが起これば強い磁場の乱れの直撃を受ける一方、その太陽圏の乱れが銀河宇宙線を遮っている。太陽磁場の変動により、太陽圏全体に広がる磁場の構造も変化するため、地球に届く宇宙線の量は太陽活動に反映され、太陽活動の黒点数は11年周期をもつが(318104)、地球に降り注ぐ宇宙線の量も11年周期がある。
太陽宇宙線は太陽活動が活発になると多くなるが、高エネルギーの銀河宇宙線は太陽活動が低下するほど地球に多く降り注ぐ。
2008年の12月の太陽活動は、1960年以降の観測史上でもっとも低い太陽活動となったが、その影響で宇宙線は史上最大の量を記録した。
太陽活動が低調になると通常20%以上放射線量が増えており、地球に降り注ぐ宇宙線は、太陽宇宙線よりも銀河宇宙線の影響が大きい。

■地球に降り注ぐ宇宙線量の変動は、11年周期と22年周期をもつ
太陽の表面は黒点などの磁場によってダイナミックに変動しているが、大局的には棒磁石と同じように双極子磁場になっている。北極がN極であれば南極がS極、またその逆。
その太陽磁場の向きは、地球が何十万年に一度程度しか磁場の向きを反転させないのに対し、太陽は頻繁に磁場の向きを変える。

太陽活動が活発になって黒点数がピークを迎えたときに反転しているので、太陽磁場の反転は黒点周期の11年に1回反転している。
太陽活動が活発になると、太陽の赤道付近(低緯度域)に黒点に由来するN極とS極の磁場がペアで現れ、その片方が極域へ、もう片方が赤道へ移動する。(318104
極へ運ばれた磁場が、もともと極域に集中している逆の極性の磁場を少しずつキャンセルしていくことで(ex.マイナス磁場だったのが黒点のプラス磁場の流れを受けて)、磁場の反転が起こる。
 @「北極N、南極S」
 A太陽黒点が現れ、「北極N、赤道北側S、赤道南側N、南極S」
 B太陽黒点の解消、「北極S、赤道北側N、赤道南側S、南極N」
 C「北極S、南極N」
この@→A→B→Cの流れの反転が11年周期で起こる。(※@C2重極構造、AB4重極構造)
そのため、極がN→S→Nと反転し元に戻る22年周期がおこる。
地球に飛来してくる宇宙線は、この太陽磁場の22年周期にも影響を受けている。

近年の観測では、太陽磁場が北向き(北極がN極、南極がS極)の1970年代と1990年代は、放射線量が比較的多い状態が続きやすくなっている。それに対し、南向き(北極がS極、南極がN極)の1980年代と2000年代は、太陽活動のアップダウンがより明確になった宇宙線量のアップダウンに反映されている。
このことから、太陽の磁場が、北向きの時は銀河宇宙線の影響が大きく(→太陽磁場による銀河宇宙線の遮断効果が低い)、南向きの時は太陽宇宙線の影響が大きい(→太陽磁場による銀河宇宙線の遮断効果が高い)。
地球に降り注ぐ宇宙線量は、太陽の北向きと南向きの11年間毎に違いがあり、22年周期がある。
 
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