もはや学校は終っている
319482 語彙力を高める手がかり
 
多田奨 ( 40代 東京 ) 16/09/11 PM10 【印刷用へ
自分の事を棚上げにして、あえて言うと、若者の語彙力のなさに危機感を覚えている。毎年入社してくる若者の語彙力は、年々低下しているといわざるを得ない。

仲間第一の環境下で育った彼らは、言葉以前の共認回路で相手とつながる。互いに察し合い補う仲間関係では、少ない語彙で事足りてきたようだ。結果として、語彙力に対する欠乏が低い(無いに等しい場合がある)。

一方、社会人になると、意思疎通は曖昧では済まない。日本人として察しあう関係は継続するものの「なんとなく○○と思う」というような仲間関係での曖昧さは、客先では許されない。
そうなったときに、おそらく壁にぶつかる。その時の参考とするため、語彙力を高めるコツを引用する。リンク より
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◆思考力←言語力←語彙力
『語彙力を鍛える――量と質を高めるトレーニング』(石黒圭著、光文社新書)は、「語彙力のある人」というのは、ただ単に知っている言葉の数が多い人ではなく、文脈に合わせて適切な語を選択する力を持った人と定義している。
著者は、人間の思考力を規定するのは言語力であり、言語力の基礎になる部分は語彙力に支えられていると考えている。

◆理解語彙→使用語彙
語彙について考えるとき、「理解語彙」と「使用語彙」の違いについて知らねばならない。聞いたり読んだりしたときに、その人がその語の意味が分かる語が理解語彙であり、話したり書いたりするときに、使える語が使用語彙である。「不等号で表すと、つねに、理解語彙数>使用語彙数であり、人間が語彙を習得するときには、かならずまず理解語彙になって、それから使用語彙になるという順序で進みます。したがって、語彙力を高めるには、語彙のインプットを増やすことが必要条件です。そのための有力な方法は多読です。自分が興味を持つさまざまな文章を読むことで、自然に理解語彙数が増えていきます。読書は脳内の理解語彙数を増やし、それが新たな理解や思考、さらには表現の材料になるわけです」。

◆量を増やす
語彙の量を増やし、豊富な語彙知識を身に付ける方法が列挙されている。@類義語、A対義語、B上位語と下位語――を増やす、C語種(和語、漢語、外来語)、D文字種(平仮名、片仮名、漢字)――を文脈によって使い分ける、E話し言葉と書き言葉、F日常語と専門語、G標準語と方言、H新語と古語――を環境によって使い分ける、I実物で経験を積む、J語構成を活用する――の11である。

(中略)

「対義語を考えると、頭のなかの語彙のネットワークが意識され、記憶への定着力が高まることが挙げられます。・・・対義語を考えると、もとの語の意味理解が深まることです。・・・対義語を考えると、想像力が刺激され、言葉、さらには世界にたいする感性が磨かれることです。・・・類義語を考えることは語彙量を増やすのに役立ちますが、それとあわせて対義語も見るようにすると、頭のなかの語彙世界に、奥行きが加わるように思います」。

「孤立して存在している語はほとんどありません。語は通常、上位語・下位語という語委のネットワークのなかに存在しています。たとえば、『携帯(携帯電話)』を考えてみましょう。『携帯』の上位語は『電話』であり、『携帯』の下位語は『ガラケー』と『スマホ』です。・・・上位語・下位語を考えることは、頭のなかに語彙のネットワークを作ることにつながります。語彙を一つひとつ独立したものとして憶えるのでなく、ネットワークとして捉えることが、使える語彙力を考えるうえで重要です」。

◆質を高める
語彙の質、すなわち精度の高い語彙運用の方法が紹介されている。@誤用を回避する、A重複と不足を解消する、B連語の相性に注意する、C語感のズレを調整する、D語を適切に置き換える、E語の社会性を考慮する、F多義語のあいまいさを管理する、G異なる立場を想定する、H語の感性を研ぎ澄ませる、I相手の気持ちに配慮する、J心に届く言葉を選択する――の11である。
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319489 語彙をどのように増やすか 佐藤英幸 16/09/12 AM03

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2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
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