健康と食と医
319338 日本食の抗疲労効果を科学的に立証! 成果を「抗疲労レシピ本」に
 
本田真吾 HP ( 壮年 香川 建築家 ) 16/09/07 PM08 【印刷用へ
日本食が体によいということを、科学的に研究した成果。このような研究がでてく背景は、現在の化学物質まみれの生活に対して、潜在思念が捉える危機感なのだとおもう。そして、これは庶民の、金貸との対決の萌芽ともいえる。

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概要(リンク

 健康科学イノベーションセンター 渡邊 恭良(わたなべ やすよし)センター所長らの研究グループは、「日本食がなぜ健康に良いのか」を科学的に立証するため『日本食によるストレス・脳機能改善効果の解明』を課題とする研究※1を行いました。その結果、主観的疲労感や自律神経機能の側面から日本食の「抗疲労効果」を立証することに成功しました。(特許出願済)

 同研究グループは2011年7月にもレシピ本「抗疲労食」を発行し好評を博しており、この度、大阪北新地の割烹料理店「粋餐 石和川(すいさん いわかわ)」の浦上 浩(うらかみ ゆたか)店主考案の抗疲労日本食メニュー82種を第二弾「抗疲労レシピ本」にまとめました。最新の抗疲労研究成果に裏打ちされた「和」の簡単レシピが掲載されています。なお、本書籍は平成28年9月初旬に、丸善出版株式会社より発行される予定です。

 また、渡邊センター所長が副プログラムディレクターを務め、本学も参画する「健康“生き活き”羅針盤リサーチコンプレックス※2」は、本レシピを応用した冷凍食品や宅配食材の開発など、抗疲労食の普及・事業化を進める予定です。

研究の背景

 半年以上持続する疲労で苦しんでいる人たちが国民の40%近く存在するにも関わらず、「疲労」に対する本格的な取組みや研究は少なく、私たちの大きな研究班※が活動した平成11年(1999年)までは、そのメカニズムをきちんと明らかにしようという試みは殆どありませんでした。しかし、医院やクリニックを訪れる方に最も多い訴えは「痛み」で、その次が僅差で「疲労・倦怠」です。私たちは、日常生活におけるさまざまな、そして多量のストレスにさらされて疲弊し、病気になったり、病気の手前の状態(未病)であることが多いのです。「疲労」により作業や運動の効率が下がり、日常生活でもつらい面が多いことは誰もが経験していますが、より良い疲労回復方法や過労予防法を探って行くことは、社会的・医学的に重要な課題です。

 そこで、私たちは多くの疲労回復研究を行った結果、「疲労」は重要な細胞の部品が錆び付いたり壊れたりしたものなので、錆び付きを防いだり、錆び付いた部品の修復、あるいは、新しい部品を作って入れ替える、などの措置が必要という結論に至りました。この際には、もちろん、抗酸化作用を持つものを摂ることも重要です。炭水化物や脂質、タンパク質などのいわゆる部品・エネルギー原料のほかに、ビタミンやミネラルなど、細胞の中で壊れた部品を修復したり修理工場へ運んだり新品を作ったり、というたくさんのエネルギーの要る事柄を効率よく行うことが必須であり、通常の食べ物より、もう少しそのような考えを入れた食材を摂ることにより達成可能と考えられる根拠を得ました。そして、毎日の生活の中で「疲れが取れやすく」かつ「疲れにくい」ためのレシピがあれば活用できると考え、抗疲労食の研究に着手しました。

研究の内容 ※特許出願済

 「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されたことを受けて、農林水産省では、農学分野と医学・栄養学分野の研究者、日本文化の研究者、さらには研究者のみならず、調理法や日本食に関する伝承に精通している料理人など多様な領域をまたぐ異分野融合研究を促進するプロジェクトとして、革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)「医学・栄養学との連携による日本食の評価」という研究戦略を2014年度に策定し、全国規模での研究を開始しました。

 このような日本食の健康への効果を評価する試みのひとつとして、『日本食によるストレス・脳機能改善効果の解明』を課題とする研究※1を北海道大学、天使大学と大阪市立大学のグループでは進めています。その一環として、大阪市立大学健康科学イノベーションセンターを研究拠点に、抗疲労素材を多く使った日本食を「粋餐 石和川(すいさん いわかわ)」※2と共同開発しました。開発したメニューの食事作りおよび被験者への宅配は、ひまわりメニューサービス株式会社※3が担当しました。 

 そして、24名(女性12名、男性12名、21〜69歳)の健常ボランティアを対象に、開発した日本食の抗疲労効果に関する介入試験を行い、日本食の一側面の効果として、疲労感軽減・自律神経機能の改善等をもとに抗疲労機能を立証することに成功しました。

 試験参加被験者の約半数は、宅配された抗疲労日本食を3週間、夕食として摂取しました。2週間のウォッシュアウト期間を経て、コントロール食(20〜60代の各年代男女100名ずつ約1,000名の食事に関するアンケート調査結果を基に開発)を3週間摂取しました。残りの約半数の被験者は、摂取の順番を入れ替えて、先にコントロール食を3週間摂取し、後で抗疲労食を3週間摂取しました(クロスオーバー試験デザイン)。コントロール食の摂取との比較において、抗疲労日本食を摂取することで、疲労感の軽減効果、安静時の自律神経機能の改善効果および一部の血液中成分に改善効果が得られることが分かりました。

成果から期待される効果

 本成果は、抗疲労の観点から身近な食生活を改善することで、疲労倦怠感や疲労そのものを軽減させ、慢性疲労状態に陥ることを予防し、日々の仕事や学業の作業能率の改善につながることが期待されます。

 また、最先端の抗疲労研究成果に裏打ちされた「健康に資する日本食」を、国内外に広くアピールするため、本学も参画している「健康“生き活き”羅針盤リサーチコンプレックス」(中核機関:理化学研究所)では、本レシピを応用した宅配食材や冷凍食品の開発、提供方策(調理・保存・輸送条件の最適化など)の研究を進め、抗疲労食の普及・事業化を進める予定です。
 
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