株式日記と経済展望リンクより転載します。
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◆女子大生は、なぜ「売春」せざるをえないのか 8月9日 東洋経済オンラインリンク
■ 学校の先生がどれだけ世間のことを知っているのか
鈴木:僕には彼らが進路決定やその後の人生に大きく関与する現場にいるべき人材とはとても思えません。進路指導をするなら、当然、そこに進路指導の専門家がいるべき。学校を出てから一度も社会に出ることなく学校の先生になった人が、どれだけ世の中のことを知っているのでしょうか。学校の進路指導は、ガイドラインに沿っているだけでしょう。進路指導は本来、極めて難しい仕事。今の世の中にどんな仕事があって、目の前の生徒に何が向いているのかを自分で調べないで、安易に用意されたキラキラ系のガイドラインに乗っかっているだけ。学校教員が本気で進路指導をしてきたら、「大学全入時代」なんて絶対にありえなかった。
中村:確かに、高校の先生は子どもを相手に同じ授業を繰り返す狭い世界ではあるよね。社会経験が少なくて、マニュアル対応だろうから、生徒への個別対応は能力的に難しいかも。続々と奨学金制度に生徒を流している高校が、恵まれている人が貧困層に対して間違った支援をする典型例かもしれないね。
鈴木:まず、学校教員には自省してほしい。自分たちがしっかりしないと、子どもたちが将来つらい目に遭うと。また、多くの人、とくに親が教育というものについて懐疑的になってほしい。僕はFラン大学の卒業生を取材して、けっこう就職率が高いことに驚いた。でも、劣悪な就業先が多くて、「この大学に何百万円も投資して、ブラック企業に就職かよ。それって意味あるのか」って、そういう懐疑を共有したい。
中村:教育もビジネスと同じ感覚で損得勘定をすることが絶対に必要。飲食店や介護施設といったサービス業は高卒でも入れるわけだから、借金して大学に投資する意味がない。
■ 「学校はビジネスでウソをつく」ことを知るべき
鈴木:そして、親は「学校はビジネスでウソをつく」ことを知ること。学校だから正しくてウソをつかないということは絶対にありません。学校の評価に資格取得率が何%というのは関係ない。その資格を取った人が、その資格を生かせる職業に何%が就けているのかが評価基準でしょう。
中村:みんな資格にしか流れないよね。特に貧困家庭のまじめな子が資格に走るイメージがある。でも、弁護士や歯科医でも食いっぱぐれる時代に資格を取るなんて時間のムダ。さらに資格の怖いところは、職業の選択を狭めること。取得した資格を捨てる覚悟がないと、ほかのことにチャレンジできないでしょう。
鈴木:キラキラしたオブラートで無計画を包んで売りつける高利貸したちが世の中にいっぱいいるということです。そう考えたら、教育も住宅業界やカードローンと同じ臭いがする。キラキラを見せて、お金を貸す。最近は消費者金融の過払い金の問題がずいぶん注目されましたけど、それこそキラキラできなくなったら、大学に対して「学費を返してください」と言う権利があるんじゃないですか?
中村:高校の先生と進路指導の先生が何年何月何日に「君の未来には夢がある」とウソをついたとか、大学が発表している就職率の内訳は労働基準法違反が常態化するブラック企業だらけだったとか、法律をこねくり回して因縁をつければ、「カネ返せ」のロジックが成り立つかもね。
鈴木:それこそ大学も授業料を取るのなら、満足のいく就職ができたら後払いでもらうというシステムにしたらいいのに。成功報酬は一般社会では普通の話ですから。なぜか教育だけが崇高なところとされて批判から逃れているのは気に食わないです。
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以上です。 |
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