宇宙・地球
318104 【宇宙気候】 太陽は『磁場の星』 〜 黒点の変化は、太陽表面の磁場の変動現象
 
麻丘東出 ( 55 兵庫 ) 16/08/07 AM00 【印刷用へ
太陽観測衛星「ひので」によるゼーマン効果観測リンクリンクなどにより、太陽は複雑な構造の磁力線に覆われた『磁場の星』であることがより明らかになっている。太陽表面には現れては消えを繰り返しながら常に非常に強い「磁場の力」が存在している。このことが太陽を理解するうえで重要な視点になる。
ただ、その太陽を覆う磁場がどのようにつくりだされているかは、太陽の中心核での核融合エネルギーが外側に向かい、それが外側の対流層の物質移動を起こし磁場をつくり出していると一般に言われるが、解明はされていない。
(※302425>矛盾だらけの太陽理論。太陽は低温なのかもしれない!?>という記事もあり、太陽の核融合説、太陽の高温説を否定する内容もある。)

太陽を覆う磁場がなぜつくられるかは明確ではないが、太陽は強くかつ変動する磁場で覆われている。
太陽は、南北方向へ垂直に伸びる磁場を、自転によって体に巻きつけたり、それを解消してまた南北に伸びる磁場に戻したりということを起こしている。
太陽は、赤道と極で回転速度が違う「差動回転」と呼ばれる自転を、約27日の周期でおこなう。
赤道が速く自転するので、南北に伸びる磁力線が赤道のあたりに何重にも巻き付いていくということが起こる。すると、何重にも巻き付いた磁場は次第に不安定になって浮力を持ち、表面に浮上する。
磁力線がリボン状に浮上するため、リボンの2ヶ所が太陽表面とクロスする格好になり、強い磁力線が太陽表面を貫く。その付近では強い磁場になり周辺のプラズマ流入を阻む。それが黒い点(『黒点』)となって見えると言われている。(※プラズマ:電離して陽イオンと電子が分離して運動している状態)
黒点は、片方がN極、片方がS極の2つのペアとなって現れる。黒点をつくる磁力線の束は次第に広がって弱くなり、黒点は消えていく。このとき黒点をつくっていた、太陽表面をつらぬく磁力線の一部が極のほうに運ばれて、ふたたび南北に伸びる磁力線になる。

このように太陽は、あたかも棒磁石のように南北方向に磁力線を伸ばしたり、それを自転によって自分自身に巻き付けて低緯度の黒点に変化させたり、あるいは黒点を解消して極に戻したりと、磁場のリサイクルを繰り返している。このリサイクルが「黒点数のアップダウン」として観測されている。
太陽表面に現れる黒点数の変動は『11年周期』と呼ばれる周期的な変動があり、黒点の数が約11年の周期で増えたり減ったりしている。

黒点は、棒磁石のあちらこちらに小さな磁石の粒がくっついているようなものとみなせる。
黒点が少なく、太陽の磁場が極に集中しているときは、太陽から伸びる磁力線は棒磁石のまわりに鉄粉をまいた時に現れる磁力線の形のように、きれいな「双極子型」をしている。
ところが、黒点が増えてくると、太陽表面の磁場が複雑にうねったような構造になる。この複雑な構造の磁場が互いに影響しあうことで、「太陽フレア」に代表されるさまざまな現象を太陽表面で引き起こす。
つまり、黒点の有無が、太陽表面の状態、太陽周辺の宇宙環境、そして地球にまで、さまざまな影響を及ぼすようになる。
黒点が増えて太陽表面での活動が活発になる状態の時を『太陽活動の極大期』、逆に黒点数が少なく太陽表面での突発的な現象が少なく穏やかな時を『太陽活動の極小期』と呼んでいる。

※参照文献「地球の変動はどこまで宇宙で解明できるか」宮原ひろ子 著
 
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