本能⇒共認機能⇒観念機能
315150 共認・観念機能 と 運動能力 その1
 
多田奨 ( 40代 東京 ) 16/05/13 AM01 【印刷用へ
人類に固有の能力として「観念機能」がある。石器をはじめとする道具を生み出したのも観念機能を獲得しえたが故。これは間違いないだろう。

他方、道具とは、それを操る能力がないと使いこなせない。ここには身体を精緻に操る運動能力が関与している。寺社仏閣を釘を一本も使わずに建築してしまう匠がいると思えば、米粒に絵を描いてしまう達人もいる。いずれも、道具を使いこなす精緻な動作が不可欠。これは、どうやって可能になったのか。観念機能と何か関連しているのか。
そのような観点でネット検索してみると、興味深い論文があった。以下、抜粋して紹介する。
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『動きの模倣とイメージトレーニング』リンク

1.動きの模倣は人間に固有の能力
〜前略〜
オーストリアの動物学者ローレンツによれば、厳密な意味の模倣能力は、人間を除けば一部の鳥類に見られるだけであり、しかも音声の領域に限られるという。確かに、サルは動きを真似る能力はもってはいる。しかし、日本語の「猿真似」という言葉に示されるように、この場合の模倣は、行為全体のぼんやりとした輪郭を真似るにとどまっていて、動きの正確な模倣には至らない。これに対して、人間の幼児は、二歳になるかならないうちに、ただ真似るのがおもしろくて大人たちの運動をきわめて正確に模倣するようになる。

〜中略〜

3.2つの「真似る」:「コピー」と「なぞり」
日本語の「学ぶ」は「学ぶ(まねぶ)」に由来し、この語がもともと「真似る」を意味していたことは周知の通りである。この「真似る」には、仕方の異なる2つの方法、いわゆる「コピー」と「なぞり」を区別することができる。〜中略〜
わが国の書道では、手本を半紙の下に敷き、透けて見える筆跡を上からなぞる、いわゆる「敷き写し」を“も書”と呼び、横に置いた手本を目で見て半紙に手本を写しとるのを臨書と呼ぶ。も書の場合には、筆先の下にある手本が筆の次の動きを要請し手がこれに応答するという。一連の「呼びかけ―応答」のプロセスを通じて模写が行われる。同様に、初心者の臨書でも、手本を目で見てその形態的特徴が抽出され、筆を操作してそれが半紙の上に再現される。

これに対して、書道の熟練者が行う臨書の場合には、いわゆる「なぞり」が行われる。この場合、書き手は手本から、文字の形ではなく、文字を書いている時の筆の動きの緩急と強弱を、すなわち運筆の仕方を読み取り、それを自らの身体の中に再現することによって、結果として文字の形が似てくるのだという。

〜後略〜 その2につづく
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1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
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