学者とマスコミはグルで頭脳支配
31458 Re:フェアトレードは市場拡大の幻想取引ではないか?
 
熊谷順治 ( 35 大阪 企画 ) 02/05/21 AM02 【印刷用へ
>20分の1の生活水準を容認することのどこがフェアなのだろうか?<

>これらは岡田氏が指摘した(9050)「チンケな運動」そのものであり、彼らも後進国を市場に参加させ、末席に座り続けさせるための、生かさず殺さずの運動の一翼をになっているのだ。<

そのように言われると、たしかにフェアトレードという取組みは消費者、あるいは、市場における勝者の免罪符程度にしかなっていないように思えます。

市場では、先進国は途上国に快美にみちた豊かな生活を見せつけ(欲しがらせ)、滅多に買えない高値で売りつけおいて、その構造を生む「幻想価値と農産物の労働に対する価格差」の穴埋めには程遠い金額を指して“フェア”と言えば、それは慈善でしかない。

では、それが拡大すれば“フェア”になるかというと、たとえフェアトレード商品のシェアが100%になったとしても、その中に価格差を改善する仕組みが内在されていなければ、辻氏が指摘される通り、途上国を市場の末席に置いておくための制度にとどまることでしょう。

価格差を改善する仕組みとは、先進国の人々が自らの生み出している価値が幻想であり、過剰であり、環境問題や肉体破壊等の問題に照らして縮小すべきものであるとの共認であり、それが可能な場のようなものです。

この運動にそのような思想や場が見えない以上、制度としての可能性はないといってもいいかも知れません。だから「ちんけな運動」ということになるのでしょう。

実際、フェアトレードは、アメリカのオールタナティブ・トレードから60年、ヨーロッパでの本格的な取組みからでも40年が経っている。にもかかわらず、現在、数千億ドルに達する第三世界の貿易全体の中で、フェア・トレードのシェアはほんの数億ドル相当にすぎない。

根本原因である「幻想価値で拡大した市場」というものを改革できるものでない以上、それは、消費者が抱いている「途上国の貧困の上に成り立っているという後ろめたい気持ち」を利用したさらなる市場拡大の手段であると言われても仕方が無いのかもしれません。
 
  List
  この記事は 31231 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_31458
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp