市場原理
31231 フェアトレードは市場拡大の幻想取引ではないか?
 
辻一洋 ( 36 北海道 企画 ) 02/05/18 AM00 【印刷用へ
>生産者がまともな暮らしを維持できるコーヒー豆仕入れ価格を提示し、コーヒー豆が詰められた瓶に生産者の顔写真を貼付した。これにより生産者に働く意義と喜びが生まれ、消費者は食の安全が確保される。仕入れ価格の上昇分はカフェテラスに足をはこぶ理解ある消費者が負担する。<

さてこの話はどこまでが本当なのだろうか?

東京市場では97年秋の30000円/袋(69kg)をピークにじりじりと相場は下がり続け現在では12000円前後の値をつけている(アラビカコーヒー先物)。

暴落に近い価格ではあるが1杯10gの豆を使うとすると5円→2円が原価(日本の港での受け渡し時点)でしかない。
これが喫茶店では300〜1000円になる。
ビーンズショップ=焙煎豆店でも店頭価格は40円/10g前後と10倍の値段になる。
要するに9割が焙煎加工業者を含めた国内の流通マージン(喫茶店では98%)なのだ。イギリスでも大差はないだろう。
もし生産者に安定した価格(高値の97年秋の価格)を保証するとしても一杯あたり3円を上積みするだけで十分なのだ。果たしてそのカフェはいくらの値段を生産者のために積み上げているのだろう?

日本でもフェアトレードを推奨するNPO法人はあり、そこではコーヒーをエクアドル等から輸入しているようだ。

私はそもそもフェアトレードの「フェア」とは一体何を基準にしているのか疑問に思っている。例えば日本の一人あたりの国内総生産はエクアドルの20倍を超えている(1997年)。ならば今の20倍の価格で取引することが基準になるのでは?とも考えられる。
そのような市場と著しく乖離した高価格はつけられていないようなので、おそらく実態は後進国の生活をそれなりに維持できる、もしくは周囲より少しだけ裕福になれるといったあたりの価格付けなのではなかろうか?20分の1の生活水準を容認することのどこがフェアなのだろうか?

また2,3年前には国連グルメコーヒープロジェクトと言うのもあった。これも生産者を育成するためにブラジルを始めブルンディやパプアニューギニア、インドネシアなどに援助を行った模様だ。

97年の高値はスターバックスを始めとしたシアトル系コーヒーが良質な豆と物流の改善によって高品質のコーヒーを市場に供給させたことにより、アメリカの需要を拡大させたことに起因すると言われる。

さて最大の問題は、このように手を差し伸べ良質なコーヒーが大量に生産されて行くことが結果的に供給過剰をもたらし、いつまでたっても彼らの生活は改善されないことなのだ。フェアトレードや有機栽培、高品質をうたっても農産物には極端な幻想価値はつけられないのだ。食欠乏は満腹になれば充足してしまうし、グルメの解脱充足も性やテレビにはかなわない。

これらは岡田氏が指摘した9050「チンケな運動」そのものであり、彼らも後進国を市場に参加させ、末席に座り続けさせるための、生かさず殺さずの運動の一翼をになっているのだ。

市場に積極的に参加し始めたベトナムではコーヒーの栽培が急拡大している。来年にはコロンビアを抜き世界第2位の生産国になりそうな勢いだ。
そしてブラジルでは昨年以上の大豊作が予想されている。
 
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95583 価格って 上山昇良 05/08/05 AM00
84530 市場では、格差もフェアになる。 藤岡聖子 05/01/24 PM01
31458 Re:フェアトレードは市場拡大の幻想取引ではないか? 熊谷順治 02/05/21 AM02

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